《右脳読書》字幕の中に人生。 | 帰ってきた『がん男(マン)』・ジウージョの右脳読書!

帰ってきた『がん男(マン)』・ジウージョの右脳読書!

2012年11月、《悪性リンパ腫》が発覚、約8か月の治療を終える。
最後の治療から丸3年の経過観察を終えた頃、再びあの病魔が…。
2016年8月、帰ってきた『がん男(マン)』の治療日記!

あなたは『字幕派』?それとも『吹き替え派』?
さすらいの『がん男(マン)』・ジウージョの右脳読書!-字幕
字幕の中に人生 / 戸田奈津子
(2013年28冊目 / 通算792冊)
糸島市図書館蔵書あり
■■■字幕の秘密教えます!!!■■■


真っ暗な映画館で、真っ黒のスクリーンに浮かぶ真っ白な文字。
そこに書かれている文字は『字幕 戸田奈津子』。


単純なボクは「日本で公開されている映画は全部、この人が字幕を書いてんのか?」と思っていた頃があった(笑)。
それほどなじみの深い名前、戸田奈津子。
でも、戸田さんについての知識は、そこまでしか持ち合わせていなかった。


図書館でぶらぶら本を探していると、このエッセイ集に目が留まった。
そういえば、戸田さんのこと何も知らなかったなぁ…と懺悔の気持ちで手に取った。


字幕をつくるって、ただ英語を訳すことができればいいわけじゃない!
観客が短時間で読める文字数には限りがある。
当たり前のことだが、字幕には文字数の制限がある。


映画の舞台となる国と日本では文化も違う!
ストレートに翻訳すると、ユーモアのニュアンスが伝わらなくなることもある。
当たり前のことだが、字幕をつくるためには、外国の文化と自国の文化のことも知っておかなければならない。






あなたは『字幕派』?
それとも『吹き替え派』?



ボクが映画にめざめた高校生の頃は、断然『字幕派』でした。
最大の理由は、「俳優さんの本物の声が聞きたかったから」。
字幕で映画を見ながら、俳優さんが発するセリフを聞く。
英語に耳が慣れてくると「〇〇って単語は、そんな意味だったか」とか「その言葉を、そんな風に訳すとカッコイイな」という気づきも生まれてくる。
字幕で映画を見るのは、今でも大好きだ。


そしてジウージョは、やがて大人になり、『吹き替え映画』に目覚めることになる。
きっかけは、TV版『ハーレーダビッドソン&マルボロマン』だった。
年齢を重ねてくると気楽に見れる吹き替え映画の方がラクという理由もあった。
しかし、決定的な気づきがあったのだ。


「吹き替え映画は、俳優のセリフだけを吹き替えている訳ではないのだ」
たとえば、出演者たちが会話しているバックで流れているラジオの音声。
吹き替え版では、そんな背景の音声も日本語になっていることがあるのだ。
そのことに気づかせてくれた映画が『ハーレーダビッドソン&マルボロマン』だったのだ。


「俳優のセリフだけでなく背景の音にも意味がある!」
そのことに気づいたボクは映画を見るなら絶対吹き替え版!というくらいの『吹き替え派』になってしまった。


しかし、その後、再び『字幕派』に戻ることになった。
吹き替え版には、欠点があったのだ。


それは、「自分の知らない単語(または漢字熟語)が出てくると意味不明になる」ということ。
遅咲きで『STAR WARS』に目覚めたボクは、日本語に吹きかえられた『ゲンローイン』という言葉が理解できなかった。
後に字幕版で見直して『元老院』という字面で見て納得。
字幕には字幕の良さがあることを知った瞬間だった。


そして、今は……
DVDで映画を観賞するときは、変則的な『日本語吹き替え+日本語字幕』という設定で映画を見ているのだ。
これなら字幕の良さも日本語吹き替えの良さも堪能することができる。


ただし、「俳優の生のセリフを聞くことができない」というデメリットがある。
だから、ひと通り映画の内容を把握したら『英語+字幕』という設定に変えて観賞している。
一度、『英語+英語字幕』という設定で鑑賞したこともあるのだが、英語の字幕を目で追うのは、難易度が高すぎました。
でも、英語の学習をしたかったら『英語+英語字幕』という見方もおもしろいと思います。


映画の楽しみ方もいろいろとあるもんですね(笑)。
















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