飛騨市の滝(その18)~とびがほら不動滝 | 滝を探して・・・

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滝名をクリックすると、所在地図が出ます。

飛騨市 古川町 中野 とびがほら  不動滝 落差10m

 

2度目のチャレンジで発見できた滝です。

 

1度目はまだ基幹農道ができる前だったので、

全くわからなかった。

今回は基幹農道の小鷹利トンネル手前から入れば行けることが

調査の結果、判っていたので、

ピンポイントで行くことができた。

国道41号線の上野交差点から県道471号線に入ります。

1.1km先で左折し、農道(古川朝霧街道)に進みます。

1.2km先の左側にある林道に進むことになりますが、この付近に駐車できる場所はないので、戻って駐車出来る場所を探して、

駐車してからこの林道に行くことなります。

林道入口から徒歩で400mで突き当たります。

この突当りを右へ行きます。(2022.05.28撮影)

車止めがあり、この先はサイクリングロードになります。

 

1km行くと偶然ですが、測量をしている地元の方に出会い、どこに滝があるか尋ねたら、ちょうど出会った場所

がその可能性が高いということでご教示頂き、沢を詰めました。

 

200m行くと谷が狭まり、滝がありそうな雰囲気になってきました。

 

そして、滝に到着しました。

 

水量は少ないですが、紛れもなく滝です。

 

 

 

 

この滝は、昔は霊験あらたかな滝であったようで、昔話にも登場します。

 

「小さな滝と不動様」
中野のとびがほらという山に、小さな滝がありました。昔は、滝に打たれに行く人も、あったとかということです。
私の家の何代か前に、目の不自由な人があったそうです。親の善吉という人が、滝のそばに、小さな不動様をおまつりして、一生懸命お参りしてみえたようです。そのころの飛騨の山奥では、交通の便が悪く名医良薬には縁が遠く、かわいい子どものために、何とかして、という親の気持ちから、不動様をおまつりされたのだと思います。
何年か年月が流れて、善吉は、後の代の者がお守りするのは、大変だと思われたのか、滝のそばの岩を掘って不動様を入れ、お守りしてあったのです。
私が子どものころ、祖母に連れられて、お参りしました。

祖母の話では、そのころには、その山は人の手に渡っていたようですが、滝の付近は売っていなかったそうで私が戦争から帰ると、父は亡くなっておりました。

前々から、年に一度お盆に、家中みんないっしょに、不動様にお参りしておりましたが、家から五百メートルほど離れているうえに、草木が非常に繁茂しているので、そこまでの往復が大変だったのです。
お参りするたびに、何とか近い所でお守りしたい、という気持ちになりました。祖母に話すと、「あんたがそう思うなら、つらってきて、お守りした方がよい。」とのことで、いろいろ子細に教えてもらいました。
数日後、太江の寿楽寺さんに、相談かたがた、お願いにあがりました。住職さん(近年お亡くなりになった前住職さん)が、親切に教えてくださいました。その一つに、「不動様をつらってくるときは、新しいむしろにお包みして、背中合わせにおんぶしてくるようにしなさい。」とのことでした。
現在は、家のたかの林道のそばに、雨風をしのぐだけの、ささやかなお堂を建てて、寿楽寺さんや、近所の方々に来ていただいて、お経をあげていただき、お守り申しあげております。

時折りお参り下さる人もあるようです。
近年、上野から森林公園へ通ずる、立派なサイクリングロードができあがり、「とびがほら」の滝の下を通るようになりました。現在は水も少なく、滝のかげもありませんが、昔のように水量があれば、暑いときには、休んでいただくのによいが、と思いうかべております。

 

とあります。

 

なんとか発見することができ、良かったです。