キーシンのピアノリサイタルとオペラ魔笛 | ローマの松の木の下で・・・

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昨日 キーシンのピアノコンサートに行ってきた。

 

キーシンを聞くのは今回で4回目。

 

 

多分、現在活躍しているピアニストの中でナンバー1だと思う。

 

 

以前はイタリアのピアニスト、ポリーニが完璧で非の打ち所がない演奏でナンバー1だったけれども、

今は老いても演奏活動は続けているみたいだけど、キャンセルもよくするし、最近ボロクソに言われている。

 

私はそういうことを見越して、

彼の70歳の時のコンサートがあまりにも素晴らしかっったので、

失望しないように、その後は聞きに行くのはやめにしたのであった。

 

(ホロヴィッツも80代の時来日したけど、ヒビが入った骨董品とか言われたっけ)

 

 

 

キーシンを初めて聞いたときはテクニックは完璧だけど

ただそれだけだなぁ という感じを受けた。

 

 

それから15年が過ぎ、

最近の彼は進化して、めちゃくちゃ音楽的に良くなった。(現在52歳)

 

 

 

テクニックをひけらかすことなく、

落ち着いたテンポで一つ一つの音を丁寧に弾き込んで行く。

 

 

感情移入をするために、すざましい集中力で演奏する姿は

彼の表情から窺うことができた。

 

(2列目で聞いていたので顔がよく見えた)

 

 

ショパンの幻想曲がめっちゃ素晴らしくて、

終わったあとボ〜ッとしてしまった。

 

(この曲は恩師中田義直先生の「雪の降る町よ」にメロディがそっくりである) 

 

 

 

 

 

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アンコールは3曲。
 
 
普通2曲なので、3曲めを弾こうとピアノに近づくキーシンに
お客さんはグラーチェ、サンキューという言葉をかけていた。
 
 
すごいスタンディング・オベーションでブラボーの声援の嵐だった。
 
 
終わったあと誰かが
キーシンはソビエト連邦の昔ながらの演奏をすると言ってたけど、
それを聞いて
キーシンは昔ながらの本物の演奏をする(ホロヴィッツのような) 最後のピアニストかもしれないなぁと
思ったのであった。
 
 
 
 
 
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イタリアのコンサート開始は午後8時半、うちからコンサート会場まで1時間くらいだけど、

夕飯でもたもたしてたらギリギリになってしまった。

 

 

それなのに来た市電がなぜか知らんけどめっちゃノロノロ走るので、(これじゃぁ歩いてもおんなじだ)

停留所に着いたら、

10人くらいの若者たち(20〜40代)がすごい勢いでダッシュして会場まで走り出した。(200mくらいか)

 

 

そして60代の私はその後を続いてダッシュしたが彼らとだいぶ差がつき、

もう1曲目は聞けないんじゃないかとハラハラしたけど、

幸い10分遅れて始まったのでなんとか間に合った。

 

 

 

気管支の慢性病を持つ私はコンサートの時いつも、ズ〜っとミントキャンディを舐め続けている。

 

そうでないと絶対咳き込んで演奏の邪魔になってしまう。

 

 

私のすぐ後ろに座ってた人は結構咳き込んでいたので、途中で席を外してしまった。

冬は風邪が流行るからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはムームーのコンセルヴァトーリオの時のクラスメートが

オペラ 魔笛に出演した時の写真。

 

 
真ん中の女性は夜の女王。
 
 
このオペラに先週の土曜に見に行ってきた。
 
監督は斬新的な演出をするイタリア人、ダミアーノ・ミケレットで、
舞台を学校にして、
出演者は制服を着て、タミーノは学校の生徒、パパゲーノは用務員さんの格好で登場した。
 
 
イタリアは65歳以上だと20%の割引があるので、
それを使って舞台脇のボックス席の券を買った。
 
 
隣に日本人カップルがいたので話しかけたところ、
宮崎県の方で新婚旅行だとのこと。
 
サッカー観戦の切符も買われたそうだが、
日にちがずれてオペラと同じ日になってしまったので行けなくなってしまったそうだ。
 
 
でも土日は相当寒かったし、奥様は風邪ひいてたので
丁度よかったですねと言った。
 
 
娘のムームーも最近サッカーの観戦をしてきたが、
爆竹を投げ込んだりするので危ないから
行かなくてよかったと言ってた。
 
 
美味しいレストランはどこかと聞かれたので、
オペラ座の真前にある  La Matriciana dal 1870
GIno Solbillo でピザを食べるのをお勧めした。