以前RSの発売が決まった時に真剣に買い替えるかどうか考えました
RS 512万円
PP 417万円
さて95万円の差額の意味はあるのか?
まずドカのサイトのパワーチャートを見てみましょう。
RSは何故かkw表示ではなくトルクチャートも載せていません。
同じ単位で表示するとPPはRSより低い回転数で速度が出てトルクに関してはPPが上回っているのが明らかになるからでしょうか。
RSはPPより10馬力多いですが12200回転まで回しての数値。
PPは10500回転で170馬力ですがRSは10500回転では160馬力しか出ていません。
RSの優位点は青枠の箇所となります。
一般道でここを使うメリットはゼロです。
馬力は最高速に繋がります。
YouTubeの実測で
RSは276km/h
PPは270km/h
極限状態でのこの7km/hのメリットを一般道で感じる事は絶対にありません。
次に一般道ライダーの自分が一番重視しているトルクです。
RSは9500回転で12.0kgm
PPは8450回転で12.7kgm
でトルクはPPが多い。
更に同じ回転数にすると1kgmは差が出ます。
バイクでトルクが1違うと力の差を誰でも体感出来るくらい違います。
トルクは力であり加速に直結する数値なのでキンキンに回せない一般道では追い越しの時には本当に大事な数値となります。
登りでは特に顕著に差が出ます。
尚且つ重量が
RS 245kg
PP 239kg
なので重くてトルクの無いRSは???マークです。
???マークの対策としてRSは力の無さをギヤ比によって帳尻を合わせています。
スプロケットの丁数が
RS 15 43T
PP 16 42T
なのでPPより約4丁分も加速に振っています。
唯一PPより優位な箇所である高回転域をこんな事で削ってしまうとは、、、
これってPPと同じ速度の時にはよりエンジンを多く回転してしまうので燃費も悪くなります。
当然音もうるさくなる。
タイヤも190/55のままなのでもしかしたらPPと同じくPPの丁数にしたら6速は上まで回り切らないのかもですね。
PPの丁数で12200回転だと285km/hは出るのにデスモを積みながらやらないと言う事は出せなかったと考えるのが妥当かと。
エンジンは新開発ではなく元が取れている既存エンジンのデチューンなので車両価格に増額の価値は無い。
あと悲しかったのが99万円の差額の多くがサブフレームの金額に喰われてる事。
RSのチタンサブフレームの価格は67万円だったかな?
そんなのを装備しているのにPPより重いのは、、、
何をどうしようがムルチの真価はロングツーリングにこそあると思います。
RSは常に10000回転付近で操作出来る凄腕の人が乗ってようやくPPより僅かに性能を生かせるマシンですが
デスモでロングは音疲れしそうですしRSはハンドルマウントに振動防止のブッシュがない上に燃費が悪く取り回しも重い。
一番多いシチュエーシュンでのパワーバンドじゃない領域からの追い越しやアップダウンの多い峠がどうなるかはここまで読んだ人には理解出来るでしょう。
自分はバイクのプレミアム性には興味が無くて用途に応じた性能を楽しく遊ぶための道具として使っています。
ロングを走るけど
パニでは姿勢がキツイ。
ストファイでは風が当たる。
なのでV4ムルチが欲しい。
けど伝統のデスモじゃないとドカじゃない!
って人に向けて発売されたのでしょうかね?
当然激しく乗る人専用マシンですから乾式クラッチは8000kmくらいで交換していく事になるのでしょうし。
それなら自分は年2.3回はやらないといけなくなってしまいます。
RS
自分にとってはデメリットしかないので買い替え候補にはなりませんでした。
初ドカでデスモに思い入れの無い自分から見るとグランツーリスモエンジンは優等生でとても良いエンジンだと思います。
V4PPはPPじゃないと言われている声も聞きますが十分に名車だと思いますよ。
それ以前にメーカーがPPと名付けて売っているのだから紛れもなくPPですw