私の住んでいる吉祥寺周辺は、驚くぐらい住宅の建て替えが多い地域である。
あっと思うと家が消えて更地になり、その記憶がなくなる前に次の家が建つ。
思うに住んでいる人が立て替えているのではない。
どういうわけか住んでいる人がいなくなって、そこを取り壊して更地にして新しい家が建つというパターンが多い。
住んでいたところを人に売り、それを不動産屋が更地にし、その土地にすぐ新たなる人が家を建てる。
都内の他の地域ではどうなのか知らないが、とにかく、古い家を壊してすぐにそこに新しい家が建つ。
最近、家のごく近くで2軒の取り壊しが同時に行われている。
炎天下でも毎日それは行われ続ける。
一軒を取り壊している者たちは国籍のわからないアジア人たち。茶髪丸刈りで目が青い者もいて、不思議な気持ちにさせる。
もう一軒は全員アフリカ人。「取材」してみないとわからないが、皆かなり色の濃い西アフリカ出身の人たちに思える。
彼らは遠く彼方離れた国から日本にやってきて、日本人が引き受けないはず賃金でその労働を引き受けている。
一時はモンゴル人も多かったが、どうしてかくも建設現場に外国人労働者が多いのか。
プールに買い物に洗濯屋と周るために車で出ようとすると、出口に大きな廃材積みのトラックがいて出られない。
「解体現場」に行って、「すいません!」と大声で言っても反応するものはいない。
仕方がないので反対側に回ると、そこにいた「リーダー」と目される者と「アイコンタクト」。彼らは全員外国人で真っ黒に日焼けして汗を滲ませている。この現場に日本人はいない。
トラックを指差して、「車が動けない」と訴えると、「すいません」と思われる言葉を口で言って、昔見た懐かしい、斜めに首を振る仕草をした。
すると、作業中だった者の一人が出てきて、トラックを動かしてくれることになった。
その誘導のために、トラック後方に来たその人物に尋ねた。
―どこの国から来ました?
その答えは、想像に反していた。ぶっきらぼうなその答えは、
「チュルク」。
何かそこにある音が、「ああ日本人に尋ねられたらそう答えておけ」と言われる言い方の、誇りと関係ないもののように感じられた。
―キャロムやりますか?
これには反応がなかった。こちらの発音が悪いのかもしれないが、彼はキャロムを知らなかった。
―チュルク。みんなそうなのか?」
「ハイ」
これは日本語だ。
―どこから来たか?
「✖︎○ケメスッタン」
―そうではない。今どこに住んでいるか?
「サイタマ、ワラビ」
この瞬間、私はおそらく彼らが「クルド」であることを知る。
政治的経済的理由で自国に居られなくなり、おそらく「技能研修」の名目で、外貨稼ぎに遠く離れた日本に送り込まれた「事情」のある人たちである。
「ワタシタチ、15人全員でやってきている」
なぜそんなことを言うのか?
それは彼らが過酷な労働でもみんなで協力し合わなければならない状態にあるからなのか。
彼らは昼になるとほんの少しの道路脇の木陰で昼食を取る。
彼らは食べにも行かずコンビニで何かを買ってくることもしない。
清涼飲料も飲まない。
多くはナンかチャパティのようなパンに何か赤いものを挟んだようなものである。
ああ彼らはなぜに故国から離れた遠国の地にやってきて、そこで日本人が請け負わない灼熱下での解体作業をしているのか。
しかもそれは、日本人が、新たな家を建てるため。
彼らは遠い故国に多くの家族を持つことだろう。
彼らはきっとその人たちのために働いている。
日本で生き残って家族を呼び寄せることも考えるだろう。
それには日本語の習得が必要だ。
外国人にカタカムナ音読を教える日が近づいてきている気がする。
以下「お知らせ」。
来週、『にほんごってすごい!はじめてのカタカムナ』の著者で、「天然おんな塾」主催の板垣昭子さんと2日連続コラボ講演します。板垣さんは、カタカムナの知恵を用いて女性が本来持つアワ性に目覚め、子育て、恋愛、人間コミュニケーションを幸福に導くという近未来女性哲学の講演活動をされている方で、これまた「カタカムナ人」、何かがわかってしまっている人なのであった。興味のある人は以下にアクセス。
【9月9日(金)10:30-12:30 松永先生とあっこさんの対談会①】
「カタカムナ音読法」出版記念イベント🌸松永暢史先氏×板垣昭子氏対談会in東京
@文京シビックセンター26階 スカイホール
参加費:3000円 子連れOK
お申し込み方法:Peatixの以下のページからお願いします。
https://katakamunaondoku.peatix.com/
【9月10日(土)13:00-15:00 松永先生とあっこさんの対談会②】
カタカムナ音読とカタカムナの智慧@西荻窪ほびっと村
参加費:3000円 子連れOK
お申し込み方法:Peatixの以下のページからお願いします。