クリスマスとはつまりキリストの生誕祭だから、当然のことながらキリストは実在の人物だったことになる。仏陀の誕生日は4月8日の灌仏ということになっているが、これも仏陀が人間であったことを示している。マホメットの生誕祭は、2020年には10月29日に行われることになっているが、2020年版月の遠近WAVEカレンダーによれば、この日は13夜であり、続く15日の満月は遠地点である。ソクラテスの誕生日はわからない。孔子の誕生日は9月28日だそうであるが、旧暦なのか新暦なのかはっきりしない。これも祭りを行うところがあるようだ。ちなみに、ヤーウェやアッラーの誕生日はアマテラス同様にわからない。これは「彼ら」が「神」であることを意味するのか。そこには生誕祭はない。
このように、偉大な人物たちの誕生日がその信徒たちによって祝われるのは理解できるが、なぜクリスマスだけがキリスト教徒が少ない日本で大きく祝われるのか。サッカーやラグビーが急に流行るのと同様に考えて見れば不思議な現象である。また、子どもの時にクリスマスのプレゼントを楽しみにした人たちの多くが、大人になって、キリスト教に入信しないのも不思議なことである。
日本の祭りの代表の盆踊りは宗教的な儀式なのであろうか。それは神主かなんかが何かするであろうが、単なる年に一度のお祭りパーティーのような気がする。ハロウィン、バレンタイン、クリスマス。この宗教とは関係ないお祭りは、実に興味深い現象ではないか。人々は、「祭り」を求めるが、そこに「神」は不要なのである。