リベラルアーツについて | JOKER.松永暢史のブログ

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筆者はネット環境における若者の動きをすでに既成の枠組みでは捉えられないところ状況にあると直観するものである。

でもそれとは別に、この世の中の古代から続く叡智についての無知は、いずれ彼らを意味のない汚れた河川河口に導くとイメージする。本当に大切な情報—それまでの価値観の決定に何らかの強い影響を及ぼした「先行思想」は、あらかじめ知っておいて「損」のあることではない。

リベラルアーツ初級は、『詩経』を読み切って終了した。次回は、旧約聖書では充たされない、ユダヤ人の根本思想を形成した「タルムード」の会読を始める。

今回少しやってみたが、リベラルアーツで多種の宗教思想を体験したものからすれば、その根本に関係ない「枝葉」を簡単に切り落として、本質に迫ることができる。また、そこには世界に嫌われる「選民思想」=自分たち以外は「人間」でない=自分たちこそが神に祝福された「人間」であるについての記述は、どれも巧妙に捨象された結果である。

クラス中にいじめの確定的対象と見なされた場合、その人間は周囲をどのように認識するか。そしてそこからどのような行動が導き出されるのか。

我々は、「教養」としてユダヤ人の知恵に迫る。

それには複数の出版物の客観化が必要である。

そしてその「客観化」は、ユダヤ人が思いつかなかったような「智慧」の萌芽になりうる。大いにこのことを議論したい。

リベラルアーツは、今月25日午後よりの一泊合宿の後は、8月11日、25日とタルムードに関係する文献を読む。初回にはユダヤ人の歴史を概説するので、参加希望者は早めに予約確定して欲しい。

もとよりこれは生徒一部の希望であるが、レベルが高すぎてついて来れない者は、とりあえず「下流」に一度流れゆくのも手かもしれない。それはもっと本を読んで思索せよということであるが。

末筆ながら、合宿では「ソクラテス」と「般若心経」を同時に読んで、そこに通底する「智慧の完成」について考察する予定。希望者はまだ参加可能である。

続く一泊音読会も、無料ではないが、完全「サービス」の所存である。