焚火教育を始めてはや10年が経った。
その間に世間でも、子どもに焚火やキャンプをさせる大人が増えたのは本当に素晴らしいことだと思う。
その子どもたちは幸福である。
焚火をやるのは実は簡単である。
東京だったら奥多摩などのキャンプ場に行き、そこで薪を買って燃やせばよい。
後は好きなものを焼いて食べるだけ。
バンガローに泊まれば家族で一泊10000円もしない。
毛布や布団も貸してくれる。
これはかなり安い遊びである。
泊まらなければ、薪と入場料などで5千円もかからない。
もっと安く済ます「工夫」もあるだろう。
しかし、子どもへの効果は絶大である。
というよりも、日頃コンピューターに向う時間が長いお父さんたちにも他では得られない「効果」を与えること請け合いである。
筆者が焚火を子どもにやらせようと思ったきっかけは、10年前のある日あるときあるところで焚き火をしていると、そこへ偶然顔色の悪い髯ぼうぼうの男が通りかかり、
「ちょっと失礼」と言って、手を伸ばして焚火にあたり、
「ムワーワワーワ、これなのだ。電磁波動が相殺昇華されて行く・・・」と手を伸ばしたままうっとりとするように焚火にあたって言う。
「どういうことなんですか?」
「いやこのところ連日のように一日18時間以上コンピューター画面に向う仕事をしていて、何ていうか体が電磁波みたいなものでオカシくなっちゃっているんですよね。でもそれを癒すのがこの焚火です。めりめり電磁波動が昇華されて行くのがわかります。気分転換に道を歩いていたら遠くに煙が上がっているのが見えてここまで歩いてきたんですよ。でも良かった焚火にあたれて。本当にこれは効く。ありがとうございます。」と目を閉じてまるで祈るように焚火にあたるのである。
そして、驚いたことに、男の顔色が本当に良くなって、何と言うか疲労から来るこわばりみたいなものがなくなってしまっているのだった。
ちょうどこのときオンラインゲームやり過ぎでオカシくなってしまった子供の相談が多かったので、試しに一度子供に焚火を体験させてみることになったのだが、その効果は、その子たちだけでなく、他の子どもたち全員に予想外の大きな効果を与えることが判明して、子どもに焚火をさせることをその仕事にしようと決意したのである。
秋です。焚き火の季節です。
皆さん、休みの日は、子どもを焚火に連れて行きましょう。
サンマ網焼きお勧めです。
大根おろしを忘れずに。