高大接続システム改革に無知な親たち | JOKER.松永暢史のブログ

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あいかわらず「高大接続システム改革プラン」について知らない人が多くて驚かされる。
文科省主宰の高大システム改革会議は、この3月で終会し、文科省HPにその報告書を掲げている。
2014年末の中教審の答申に答える形で行なわれたこの動きは、すでに文書の上ではこれからの教育の方向性を大きく変化させたと言える。
もしお受験を目指す母親がこのことを知らなければ、それこそ「バカ丸出し」であろうが、わが国の既成の受験的な学校教育が、その大学教育に深刻な疲弊をもたらすことが明らかになり、これまでとは全く異なる教育を柱に据えると大変換したのである。
通常自分たちが子どもの頃の進学の仕方と同じだと思い込みがちであるが、これからは大きく方向性が変わるのである。
受動吸収の能力ではなくて能動着想の能力の養成を、大学入試のあり方そのものを変換することによって実現して行こうとするのである。
困るのは塾学校予備校などのこれまでの進学教育機関で、能動性や着想力を高める教育なんて出来ない相談だろう。できることはできるだけ利用者がこれに気がつくのを遅くすることであろうが、いずれ必然「自明の理」になる。
何しろ先ず子どもに与えるべきは「勉強」よりも「焚火」ということになるのでござるから、世の中わからなくなる人が多いことだろう。わからなくなるのは困るから「知らない」ことにする。でも皆が「焚火」を始めると自分もやらないわけにはいかなくなる。
本を読んで文章を書いて、漢字やパズルや数字に強くなり、後は「なぜ?」と思う気持ちを大切に、お友だちと思いっきり外で遊ぶだけ。
長期間の受験対策勉強なんてしない。それより家族で旅行とフィールドワークに出かける。
図書館、資料館、博物館活用、おまけに工場見学にワークショップ。「田植え」なんかは最高に良い。
情報を覚える物ではなくて、いつでも使いこなせる物とする。
それがAIの上へ抜ける道の一つだ。
正に今文科省が行なおうとしている「高大接続システム改革」はこれまでの学校教育に対する完全方向転換の「上意下達」なのである。
これを知らない親の子どもはつくづく不幸である。
以上このブログは「冗談」で書かれている。