音楽教室での手本演奏は | ノリーヌ・ディオン (作曲家 アコーディオン奏者 長坂憲道)

音楽教室での手本演奏は

おはようございます。

2018年も半分が終わり、今日から7月。

皆さんのおうち、オフィスのカレンダーは新しいページにめくりましたか?


そして空を見上げると本格的な夏が始まる予感。

関東甲信は観測史上初となる6月の梅雨明けになったようですが、大阪でも今日にも梅雨明けになるのかな?

 

今日は1937年(昭和12年)発表、作詞:藤浦滉、作曲:服部良一、そして淡谷のり子の歌で大ヒットした「別れのブルース」をアコーディオン独奏でお聴きください。

 

 


この曲も音楽教室の受講生が習得を希望していたレッスン課題曲でした。

こうして思い出に残る名曲、馴染みのある歌をレッスン課題曲としていくことで、目標とする理想形もイメージしやすいこともあり、効率的に練習が進む同時に、練習段階でも充実感を味わい、そして仕上がったときの達成感が大きくなります。

このような名曲を題材に、私たち音楽教室経営者、勤務者は商売をさせていただいています。

大正・昭和時代を代表する大作曲家に対し「これは教育だ!」とか「レッスンで使うことで宣伝になっている」なんて、僕は音楽家の端くれとして、そのような非常識なことを思えるはずがありません。

今のところ、レッスン時に僕たち音楽教室講師が受講生たちに手本演奏を見せたとしても、音楽教室事業者、音楽教室講師は音楽著作物の利用料を支払わずに済ませてきました。

レッスン室で、相手が一人であっても、その演奏は紛れもなく公衆です。

例えばライブバーなどで、お客さんの入りが悪く、たまたまお客さんが一人であっても、それは公衆です。

法的に公衆の定義から外れるのは、プライベートな場所のみです。

お店であっても、音楽教室のレッスン室であっても、それは法的にもプライベートな空間であるとは言えません。

僕ら著作者が「お金儲けで作品を使っているのなら、いつまでも踏み倒さず、そろそろ払ってもらえませんか?」という弱く小さな声は踏み潰され続けていました。

あげくは僕ら著作者の意思を代行するJASRACと、大手音楽教室事業者との交渉がある日突然に決裂。

そして逆ギレ状態で「音楽教育から著作権料を取るとは何ゴトだ!」と音楽教育を守る会を結成。

あたかも僕らが著作者が権利を主張することが間違っている!と言わんばかりに、先に拳を振り上げてきました。

ですが、音楽教室の運営で収益を得ているのは、紛れもなく音楽教室運営者と音楽教室の講師です。

公的な運営、学校法人が運営する学校での学校教育は営利目的では無く、著作権料支払いから除外されるケースに該当しています。

一方、音楽教室を「教育だ!」と思うのは自由ですが、法的に音楽教室は非営利の学校教育には該当せず、趣味・娯楽の機会を享受する営利目的産業となります。

事実としては、今までお金儲けをしながらも、権利者には一円も行かない状況が明らかに不法であり、いわば公然と踏み倒し続けている状況に過ぎません。

一方、こうしてYouTube動画を使って、受講生たちにお手本動画を見せることで、YouTube→JASRACで音楽著作物の使用状況が正確に把握され、著作者達への正当な使用料支払いが実現します。

僕自身、正直なところ、YouTube動画投稿をしてしまうと「ライブに来てくれない人にもタダで演奏を見せるような行為」だと感じていましたし、お金と時間を使ってライブを見に来てくれるお客さん、CDを買ってくれるお客さんにも失礼に当たると感じていましたので、あまり積極的になれませんでした。

少なくとも僕が関わる音楽教室では、レッスン用の手本演奏を「タダで提供」なんてことにならないように、敢えてYouTube投稿することで、もれなく著作者へと渡る道を作るべきであると強く意識をし始め、現在のように頻繁な動画投稿を続けているのも一つの理由です。

(※ちなみにYouTube動画を有償レッスンの題材としてレッスン時間に使うのはNGですので、あくまで家に帰ってから見てもらうための手本動画として提供してください)



音楽作品を使って商売をしているのであれば、その著作物使用料を著作者に対して支払うことは世界レベルでの知的財産意識としての常識です。

そして「教育だから」といって音楽著作物の使用料を支払おうとしないのは、世界レベル(特に先進国家)から見ると、日本だけが非常識であり異様に映っているというのが事実です。

形に見えないものだからと言って、コンプライアンス意識が欠落し、危機意識も無いまま甘く見ていると、間もなく自ら谷底に落ちることになりますよ。

音楽著作物の使用料支払いを反対する署名を書いた皆さん、僕ら著作者に対して何故これからもタダ働きしなきゃいけないのか、納得のいく理由を説明していただけませんか?

と、何度も聞いてきましたが、法的根拠を基に理路整然と説明できる人はゼロでした。

一貫しない感情論のみであったり、論点をズラして「ああ言えばこう言う」の意見も、もうたくさんです。

JASRAC=著作者叩きは潮時です。

「JASRAC=著作者=イジメられる方に原因がある」なんて論調は絶対に許しません。



このブログで紹介しているようなアコーディオンの演奏動画を見て、いいなあと思っていただけましたら、是非とも長坂憲道のアコーディオン演奏動画チャンネル←クリックすると簡単に登録できますので、皆さん何卒よろしくお願いいたします。

「この曲をアコーディオンで聴きたいな!」と思いつき次第、コメント欄にて気軽にリクエストしてくださいね。
YouTubeチャンネル登録者数1,000まで、あと45人!
一時は「あと41人」というところまで進みましたが、こうして必ず定期的に後退をします。

一日一歩、三日で散歩、三歩進んで二歩さがる(三百六十五歩のマーチより)。

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