散骨 | アダルトチルドレン時々日記

アダルトチルドレン時々日記

機能不全の家族の中で育ち、その後遺症を人生上に色濃く残し、一般常識とまともな生活を知らず、悲観的なことを言いつつ能天気な性格でふらふら気ままに流転の人生を送っております。魂の病気と共存し狂気と正気を往ったり来たりする日常を徒然なるままに書き綴ります。

4月4日に旅立ったポコは、5日に火葬されました。
土に返すのが一番なのだろうけど、大柄な鳥を埋める適切なところが思い浮かばず
骨を粉骨してもらい、9日に箱根の山から大空に返しました。

私が大好きな静かで美しい場所を選びました。
ザックにポコの骨を入れ、山の神様と精霊にポコを連れて来たとご挨拶をし
背中のポコに話しかけながら山を登りました。
「ポコちゃん、ここのお山はとても美しいの。ポコも気に入ると思うから、ここからお空に行くのがいいよ」

この日、山は曇り空で寒かった。
太陽がきれいで心地よい風がなければ散骨はやめると山の神様に言いました。


そしたら・・・着く直前から太陽が出てきて、気温があがり、心地よい風が吹きはじめ・・・
山の神様の取り計らいだったんだと思います。
「骨を持ち帰って未練がましくするな」と言われたようでした。

足の骨が一本だけそのままの形で残ってました。
私が・・・・・食べました。 ポコは私の体になりました。

骨を天高く骨を撒いた。
粉になった骨は風に乗り、粒状の骨は草原に落ちました。



空になった桐の箱を見て、急に後悔の念にかられた。

何てことしてしまったんだろう・・・
ポコちゃんがいなくなっちゃったじゃないの・・・

粉になった骨すらなくなってしまった。
ポコが本当にいなくなってしまったという現実があまりにも重かった。

「かみさま~、ポコちゃんいなくなっちゃったよ~・・・かみさま~、ポコちゃんいなくなっちゃったよ~~~」

自分で撒いたくせに・・・・・骨までなくなってしまった・・・・・・・・・・

声と涙が出なくなるまで山に向かって泣いた。
ポコがいなくなってから一番泣いた。一番寂しいと感じた。


力が抜けて座り込んで、放心状態でおにぎりを食べお茶を飲み、膝を抱えてまた泣いた。
折り返して別ルートで下山する気力なんて失せ、ロープウェイで降りた。


大泣きした私を知っているのは、天から見下ろす神々と 山の神様と精霊たちだけだろう。
当の本人ポコは お花畑でのんびりくつろいで、ポッポーなどいっているのだろう。

いつ何時も 下界にいるものだけが感情に翻弄され一喜一憂するのだろう。


悲しかった散骨。
出会いと一緒に暮らす豊かな時間と共に、通過しなければならない悲しみもある。
ピヨが逝ってから11年経ち、こんな悲しみがあることなんかすっかり忘れていた。
肉体が消えたポコにまた教わった。

散骨場所の映像です。静かで美しい場所です。



宇宙の神々よ 祝福してください
この小さな肉体に宿った命は 現世で大きな役割を果たしました

宇宙の神々よ 知ってください
この小さな肉体は 汚れた心の叫びの捌け口となる
一人の娼婦の心と体を常に一瞬で浄化してくれました

宇宙の神々よ 聞いてください
この小さな肉体を持つ偉大な存在は 人間の汚れを己の腎臓に背負い
何も言わずに天に帰りました

宇宙の神々よ 祝福してください
この大きな存在が宿っていた小さな肉体が 山の風に乗って天に昇りました
慈悲深いあなたがたの手で 風が届けた骨を受け取ってください

宇宙の神々よ 喜んでください
あなたの一部 あなたの子供が あなたの元へ帰りました

宇宙の神々よ お返しします
あなたの一部 あなたの子供を あなたへお返しいたします

宇宙の神々よ 感謝します 
ポコを私のところに使わしてくださったことを