「嫌われ松子の一生」の宣伝映像を見て興味を持ちました。映画を見に行くのに先駆けまして原作を読みました。


わたくしはどうにも松子が好きになれませんでした。感情移入もできず涙も出てきませんでした。

映画はコミカルなミュージカル風に仕上がっているようでございますが、原作はひたすら暗黒面をさまよっております。


わたくしは恋愛に対してやや恐怖心を持っております。

恋愛は面倒くさいといつも思っておりますが、その実、怖いとも思っているのでございます。

その恐怖心を満々とあおるようなお話でございました。

愛は人を狂わせてしまうのでございます。


人を愛すると言うことは自分の城を他人にやすやすと明け渡すようなものでございます。

落城の果てに待っているのは何なのか?

もしかするとわたくしの知らない幸せな世界が待っているのかもしれませんが、大抵は裏切りと別れでございましょう。


松子は男の間を流転していきました。

流れ流され彼女には何も残りませんでした。

その生き生きとした現実感。

本当に恋愛が怖くなるような小説でございました。