印象的なエレピから始まり、その旋律をなぞるアコギが加わり、一気呵成にドラムとエレキギター・ソロが、、、シンセがソロを引き継ぎ十分に盛り上がったところで、ぶ厚いメロトロンと再び叙情的な旋律のエレキ・ソロにバトン・タッチ、、、その後には短いエレ・ガットのパートを挟んで、、、異常な盛り上がりを見せるエレキ。その音色は多彩にコントロールされており、構成もかなり工夫されている、アルバムを代表する完成度の高いインスト曲だと思います。
12弦アコギにエレピ、ソリーナ、メロトロン、伸びやかなエレキ、、、、緩急を持つストーリー性に溢れた楽曲。ああ、ここには全てがあるなあ。
この印象的なインストは前回紹介したSubmarine Silenceが前作の3年後、2016年(2016年11月4日)にリリースした3枚目のアルバム「Journey Through Mine」の中の1曲です。(私的な理由で発表日も気になるところ、、、まあそれはさておき。)
アルバムジャケットを拡大するとバンドのロゴ・マークがポール・ホワイトヘッド(GENESISのMUSICAL BOXやFOXTROTのジャケット作者)の手になることがおわかり頂けるかと。ジャケットも3面見開きでなかなか細部まで凝ったイラストが使用されています。
しかし!!これまた歌詞カードが無い・・・・まあ1曲目の歌詞なんて寺院の名前とそれがある国名や地域名を羅列して連呼しているだけなんですけどね、、、
このバンドというかユニット、あくまでもGENESISの音楽世界の再現に大きくその存在意義を置いています。もう好きで堪らんのでしょうね。
前作から継続のメンバーは全ての鍵盤楽器やベース、それに一部のギターも担当する中心人物のクリスティアーノ・ロベルシと印象的なエレキをプレイするデヴィッド・クレモーニ という音楽の核になる二人だけで、今回はこの二人に力強くソツないリズムを刻むドラムとボーカルが加わる編成です。ボーカルはちょっと印象が弱いかもしれませんがまあ水準以上でしょう。
さて、この曲の冒頭で鳴っているエレピは「YAMAHA CP-80」です。
そう、1978年に登場したこのエレピは知る人ぞ知る70年代後半のGENESISのトニー・バンクスのトレードマークともいえる楽器です。
前作が割と初期のGENESISを想起させるのに比べ、今回のアルバムは圧倒的に「静寂の嵐」寄りかなと。それと前回も書きましたが「そして三人が残った」にもしもスティーヴ・ハケットが残っており、バンドの演奏面に軸足が置かれていたらこんな感じになるかも、、、と言ったイメージを持ちました。
GENESISのセンスを継承している、という意味では素晴らしいトリビュート・ユニットですし、単体で作品のみ見てもこのアルバムも、とても好みです。
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Journey Through Mine
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そしてボーカルものも紹介。これまた曲が良いですね。
12弦ギターのアルペジオが最高。中間部以降のギターアンサンブルがとてもGENESISっぽい展開でちょっとCINEMA SHOWっぽくなるところもある。
ギターアンサンブルに被さってくるメロトロンの包み込むようなサウンドは相変わらず極上です。
Black Light Back
しかしこのアルバム、・・・こう聴いていくと、ジャンルを問わず、かなり気に入っているアルバムとなります。
やっぱりプログレが好きなんですねえ、自分。
今の時代にリアルタイムでこれをやってくれるバンドに感謝です。またあまり間を置かずに新作を出してくれないかな・・・
さて、おまけです。本家、GENESISの恐らく最高傑作、、、と勝手に思っている「The Lamia」、、ああ、何でしょうか、静寂と喧騒が併存するダイナミクスに溢れた、この唯一無二な音楽世界は。
トニー・バンクスがほとんど作ったであろう上品で流れるメロディライン。これは英国貴族の系譜です。アウトロに流れるハケットのソロ・ギター。幻想的な、強烈なイメージをつなぎ合わせ不思議な世界を描写する歌詞。ガブリエルの歌もコリンズの生々しいドラムも素晴らしい。
そしてハケットのセルフカバーもご紹介。
5:50からこれまたGENESIS大好きなマリリオンのスティーヴ・ロザリー(う~とにかく太ったな・・・)のギターが先行して始まるクロージングのギター・ソロのかけあい。良いなあ・・・
