中山さんと言えばとにかく「マイルス」である。
もうこれしかないでしょうと言うマイルス解説本の決定版「マイルスを聴け!」はもちろん、訳書の「マイルス・デイビス自叙伝」も素晴らしい本です。
端々にマイルスへの限りない想いを感じる。
「マイルスを聴け!」の中の冒頭の「マイルスを聴くまえに」なんてすごい先鋭的で攻撃的だった。以下、引用です。
『・・・これでどうだの5枚を挙げておく。
「ビッチェズ・ブリュー」「ゲット・アップ・ウィズ・イット」「イン・ア・サイレント・ウェイ」「オン・ザ・コーナー」「ドゥー・バップ」・・・以上の5枚すべて、あるいはどれか1枚を聴いてピンとこない人は、なにをどう聴いても、まず無駄と知るべし。なぜなら、マイルスをキャッチする感性がもともと備わっていないからだ。』
こんなミュージシャンの紹介の仕方がかつてあっただろうか?思い切り入口から閉ざしてしまう。マイルスへ向き合う自身のストイックで真摯な姿勢がこう言った表現につながるのでしょうね。
また、ストレート・ジャズ時代を聴いてもマイルスを理解したことにはならず、それは雰囲気としてのジャズを楽しんだにすぎない、とも。マイルスはジャズではなくマイルスというジャンルであるという理解。いわゆるジャズフォーマット好きを「そこらのモーニンおっさん」とまで言い切る。それはそれで幸せのかたちである、とは言ってますが・・・
音楽への愛情を感じます。
それにしても62歳はまだ若すぎる・・・ご冥福を祈ります。
マイルスを聴け! 双葉文庫/中山 康樹

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