戦闘妖精雪風 | 音楽見聞録

音楽見聞録

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戦闘妖精雪風 OPERATION 1
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 SF作家、神林長平のマイルストーンともいえる「戦闘妖精・雪風(改)」と「グッドラック-戦闘妖精・雪風」の2冊の小説を再構成し、オリジナル・アニメーションとしてある程度の期間をかけて順次発表された作品です。

 OPERATION1~5、全5巻という長大な作品となってます。小説自体も当初の発表が1984年で、かなり息が長く人気のある作品と言えます。


 原作となる小説版の方も実はかなりのヴォリューム&情報量なので、これを完全に映像化!とはいかず、映像の方は映像として独立した作品と考えた方が良いかもしれません。


 30年前、南極に空間通路を作り、いきなり人類に敵対してきたジャムと呼ばれる「異性体」。その正体は全く不明。姿があるのか精神だけの存在なのかそれどころかその目的すらわからない。

 ジャムの一切が不明のまま、人類はこれと戦い初め、やがて空間通路の向こう側にある「フェアリイ」と名付けられる未知の惑星まで後退させ、封じ込めることに成功する。

 その後戦いが惑星フェアリイ上で30年間続く。だが、地球人類はもはやジャムとの戦闘を自分たちの日常とは関わりのない事として普段考えることもない。しかし確実にフェアリイでは熾烈な、まるでいたちごっこのような戦闘が続いている。このような状況設定からこの物語は始まる。

 

 特殊戦のパイロット深井零、彼が唯一信じる愛機の「雪風」との特異な関係。人間と機械との知性の共生等が見物。

 絵柄はちょっと少女漫画っぽい所もあり、特に零が少々線の細いキャラクターになりすぎのような気もするが、まあ良いか。


 原作をかなり解体し、順序や人物を入れ替えたりとかなりの苦労の後が伺える。やや観念的になる小説のラスト・シーンについては異なる解釈で映像化している。登場人物たちのとる行動も少々異なります。

 アニメ版で物語としてきちんとした決着をつけるための改変であり、これもまた良しか。映像と小説、両方とも双方を補完するような所もあるので、どちらに興味を持った場合は両方を体験することをお勧めします。映像のみを見た場合、はっきり言って説明不足の箇所が多く、注意力をそがれてしまうかも。それでも結構惹かれるものがあります。


 スタッフがあきらめずに最後まで製作した事にとりあえず拍手を送りたい、そんな作品です。


戦闘妖精・雪風(改)/神林 長平

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グッドラック―戦闘妖精・雪風/神林 長平
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