Piano Rags / Scott Joplin | 音楽見聞録

音楽見聞録

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リフキン(ジョシュア), ジョプリン
ジ・エンターテイナー~ジョプリン / ピアノ・ラグ集

 スコット・ジョプリンは作曲者名なので、この盤で実際にピアノをプレイしているのはジョシュア・リフキンなるピアニスト。

 このCDは確か古きLP時代にかなりマイナーなレーベルである「ノンサッチ・レーベル」から3枚目まで出ていたはずの作品集から選曲され1枚のCDになったものだと思う。


 ジャンルは「ラグ・タイム」。このムーブメントは19世紀末から20世紀の初頭までの本当に短い期間に台頭したもの。

 このジャンルの一部が「ジャズ」の母体・出発点になったという説もある。いわゆるアメリカ黒人のピアノ音楽。曲にはクラシックのように全ての譜面が完備されアドリブのパートは存在しない。


 ある研究によればヨーロッパのクラシック音楽と黒人音楽が初めての融合したものという位置付けになるらしい。


 ラグ・タイムはなんといってもそのリズムに特徴がある。ヨーロッパ音楽と違い黒人特有のハネ(シンコペーション)が特に低音部の動きに表現されている。いわゆる意識され変革された「リズム」である。

 言うなればグルーヴィーなリズムというものが初めて意識的に使用された音楽ではなかろうか?そのラグ・タイムシーンにおいて一番重要な作曲家だったのがこのスコット・ジョプリンである。


 ジョシュア・リフキンは研究家であり演奏者である。しばらく埋もれていたこの音楽を掘り起こし現代に復活させた功績は大きいと思う。


 ラグタイムは映画「スティング」等でも使用されており、それ以降割とTVCMなどでも使用されることが多く、耳にしている人も多いことだろう。初めて聴くのになぜか郷愁を感じる不思議な手触りを持つ音楽。

 

 ジョプリンの晩年の作品などは一見楽しげでいながらその裏にどうしようもない悲しみの佇まいを見せる曲が多い。その憂いの部分がまたたまらなく心に響く。良いねえ・・・