フランス旅行の荷造り中、息子が「パンコちゃん(※3年前にハワイで買ったパンダのぬいぐるみ)も連れて行く!」と

鼻息荒く持ち物リストに書き込んでいた口笛口笛口笛


ハワイで買ったパンダのぬいぐるみ。

しかも、日本のモチモチぱんだ。

これについては、またどこかでお話しできればと思っています。


​……が、フランスに到着しても一向にパンコちゃんが姿を現さない。

​おかしいなと思い、息子のカバンをこっそり覗いてみるも……いない。

「パンコちゃん、どこ行ったん?」と聞くと、息子は急に口を閉ざし、なんとも気まずそうな顔をするえーえーえー

​(あ、これ日本に忘れてきたパターンだな)

​せっかくのフランス旅行だし、これ以上深入りしてテンションを下げてもアレなので、その場はスルーすることにした。

​帰国、そして白状

​日本に帰国し、家の中を探すも……やっぱりパンコちゃんはどこにもいない。

改めて「本当にどこにあるの?」と聞いてみると、またしても全力でスで押し通す、猛烈に気まずそうショボーンショボーンショボーン

これは何かある。

腫れ物に触るようにゆっくり、じっくり時間をかけて優しく聞き出してみた。
​すると、息子がポツリポツリと重い口を開いた。

息子の供述:

「羽田空港に行く途中の電車でさ……カバンからパンコちゃんを出したんだよね。で、乗り換えの駅で降りる時、そのまま座席に忘れてきちゃって……」

​気づいたのは電車が閉まった直後。

だけど、これからフランスへ飛び立とうという超絶怒涛のバタバタ劇の最中である。

「……このことは、絶対に誰にも言わないでおこう」

なんと小学3年生の息子は、パンコちゃん紛失の件を

墓場まで持っていく」と

固く心に誓ったらしい。

登る前のフランスの山より高い覚悟である。

​でも、正直に言おう。

もしあの出発の瞬間、羽田に向かう途中で「ぬいぐるみを電車に忘れた」なんて言われてごらんなさい。

私の口から出るのは100%怒号であるムキームキームキー

​「はぁ!?何やってんの!?信じられないんだけど!!」ムキームキームキー

​絶対に優しい言葉なんてかけられなかった自信があるチューチューチュー

息子の危機管理能力(保身とも言う)は、ある意味で正しかったのだ爆笑爆笑爆笑

​探偵・鉄男のファインプレー

さて、問題はここから。

羽田空港へ向かうルートには、少なくとも4つの鉄道会社が乗り入れている。大人でも「どの会社の車両だったか」なんていちいち覚えていない。

ダメ元で、我が家の「鉄男(鉄道オタク)」である本人に聞いてみた。

​「どの電車だったか、なんとなく覚えてない?」

「……北総線の車両だった」

「えっ、なんで北総線ってわかるの!?」

「だって、黄色の帯が入ってたから」

​さすが鉄男びっくりびっくりびっくり

パンコちゃんを失った絶望の淵にいながらも、乗車した車両のカラーリングを脳内にパシャリとスクショしていたのだ。

趣味がこれほど実用的に役に立つ瞬間を私は知らないおねがいおねがいおねがい

​とはいえ、終点まで運ばれたのか、途中の駅で駅員さんに拾われたのかは謎のまま。

「まあ、ダメ元で探してやるか……」と、

翌日夫が北総線に電話をかけてくれた。

警察の倉庫に眠るパンコ

​北総線の担当者さんいわく、

「あ〜、似たようなものの届出、ありましたね!ただ、もう2週間近く経っているので、すでに警察署に移管しちゃいました」とのこと。

​つなぎ止められる、パンコちゃんの命のリレー。

すぐさま指定された警察署へ電話をかける。

​「特徴を教えていただけますか?」

「パンダのぬいぐるみです。お座りしてなくて、4本足で立ってます。あと、ほっぺたがピンク色で、なんか貼り付けたみたいなやつです」




​誘拐犯との交渉ばりにシュールな特徴を伝える夫グラサングラサングラサン

一旦電話を切り、警察官の方が奥の倉庫へと探しに行ってくれた。

​〜 20分後 〜

​「それらしきもの、ありました!ただ、最終確認は実際に見ていただかないと何とも言えないので、署までお越しいただけますか?」

​よし、ビンゴだチョキチョキチョキチョキ

そして日常へ

​そこから警察署までは、

往復しっかり3時間。

交通費2000円。

平日に動ける夫が、わざわざ有給を使ってパンコちゃん奪還に向かった。

​そして、パンコちゃんは無事に我が家へと生還を果たしたのである!

感動の再会!息子もさぞかし喜んで、もう二度と離さないと抱きしめて寝るのだろうラブラブラブ

​……そう思っていた。

〜 3日後 〜

現在のパンコちゃんの位置リビングの床ほったらかし

あの墓場まで持っていく覚悟は一体なんだったのか。


夫の往復3時間と2000円の重みを知ってか知らずか、


今日もパンコちゃんは、リビングの隅で四つん這いになりながらシュールなピンクのほっぺで床を見つめている。