ランチを終え、世界遺産・モンサンミッシェルの島内散策の続きへ。


実はフランスに到着してからというもの、5月中旬だというのにまさかの寒波が到来。

毎日どんより、ブルブル震える悪天候が続いていたのですが……。

​なんと、この旅初めての快晴!!

​青空が広がり、歩いていると少し汗ばむくらいの陽気です。

そうなると、我が家の「自称・主食はアイス」の娘(小6)が黙っていません。

​「ママー!アイス食べたい!」

​ふふん、母を侮るなかれ。

島内に入ってすぐの場所にアイス屋さんがあるのは、すでにリサーチ(ロックオン)済みです。

意気揚々と買いに行きました。

​観光地価格の洗礼。

アイス1個でラーメンが食える。

​お会計の瞬間、私の目は点になりました。
​「11.8ユーロ(約2,124円)になります」
​……は?

アイス1個で2,000円超え!?ちょっとしたラーメン食べられるがな。

さすが世界に轟く観光地モンサンミッシェル、物価の崖っぷち度も世界遺産級です。

​財布へのダメージを最小限に抑えるため、ソッコーで**「せめて2人で1つね!!」**と交渉成立。

高級アイスを握りしめ、子どもたちの念願だったあの場所へ向かいます。




広大な干潟は、子どもを野生に還すパワースポットだった

​モンサンミッシェルといえば、周囲に広がる広大な干潟。

ちょうど潮が引いていて乾いたエリアがあり、たくさんの観光客が歩いています。

我が家の子どもたちも、さっそく干潟にゴー!

​するとどうでしょう。

​普段から鬼ごっこが大好きな小3の息子はもちろん、普段はちょっとお姉さんぶるようになった小6の娘まで、広大な干潟を縦横無尽に、爆走し始めました。




​【母の心の声】

え、何そのテンション。

何が君たちをそこまで駆り立てるの?

モンサンミッシェルの大自然、野生の血を目覚めさせすぎでは?

​風がビュービュー吹き荒れる中、髪を振り乱して走り回る姉弟。

20分ほど狂ったように走り回り、そろそろレンヌ行きのバスの時間が近づいてきたので、名残惜しくも島を出ることにしました。


15:20の絶望。シャトルバスの長蛇の列vs母の脚力

​島から対岸へ戻るため、無料のシャトルバス乗り場へ向かった我が家。

時刻はちょうど15:20。

​……終わった。

大行列。

​そう、この時間は日帰りでモンサンミッシェルを訪れた観光客が一斉に帰り始める「ラッシュアワー」だったのです。

​ここで脳内引き算が始まります。

「この列に並んでいて、レンヌ行きの長距離バスに間に合う……?いや、無理かも」

「今から歩き始めれば間に合う」

​一か八か、並ぶのを諦めて「歩く」ことを決意。

​さあ、ここからが大変です。

さっきまで干潟で神がかった体力を披露していた小3の息子が、バスに乗りたかったとグズグズ文句を言い始めました。

​【母の心の声(2回目)】

おい息子よ。

さっきの干潟での異様なハッスルはどこへ消えた。

あの有り余るエネルギーを少しでもいいから、今この徒歩ルートに残しておいてくれよ……!

​息子の文句をBGMに、ひたすら歩くこと約50分。

なんとか対岸のインフォメーションセンターに到着しました。

母の足はパンパンです。


​カオスなバス停と、静寂の車窓

​トイレをダッシュで済ませ、レンヌ行きのバス停へ。

フランスのバス停、日本のように「きれいに1列に並ぶ」という概念はあまりないようで、みんなバラバラと周辺に集まっています。

​しばらくしてバスが到着すると、案の定、行きと同じように運転手さんのチケット確認をめがけてワラワラと群がる人々。

(これ、ちょっとしたサバイバルですよね)
​無事に席を確保し、バスが発車。

​ふと隣を見ると、干潟でエネルギーを使い果たし、徒歩50分で完全にトドメを刺された子どもたちが爆睡していました。

さっきまで文句言ってたやつは誰だ。

​静かになった車内。

私は、窓の外に広がる美しいフランスの田舎町を、じっと眺めていました。

​緑豊かな景色、日本とは違うお家の屋根、のどかな空気。

2,000円のアイスの衝撃も、干潟での子どもたちの爆笑も、帰りの強行軍も、全部ひっくるめて愛おしい思い出です。

この景色をしっかり心に刻みつけて、レンヌへと戻ります。

​皆さんも、15時過ぎのモンサンミッシェルのシャトルバスにはくれぐれもご注意くださいね!(笑)