建吉さんを送った冬のこと⑥ | ~ココロとカラダをリラックス~ 旅するように暮らす、PBMトレーナー日記

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リンク 建吉さんを送った冬のこと⑤  の続きです。
 
 
建吉さんが逝ったのは明け方のことでした。
 
その前の深夜、
義母みね子さんと義妹あっこちゃんに肩を担がれて、
最後まで自力でトイレに行った建吉さん。
場所を空けて見守っていたわたしに
ウィンクして通り過ぎて行きました。
 
おとーさん、歩くのもしんどいだろうに
ウィンクしてる場合じゃないでしょう・・・
 
呆れ半分感心半分だったけど、
役者になりたかった建吉さんの
あれは最後の舞台だったんだろう、
そのたった一人の観客ができたことは
嫁としての最後の仕事だったのかもしれないなぁ
とも思っています。
 
4時だったか、みね子さんに起こされました。
息をしてないようだから来て、と。
みね子さんの膝枕で横たわっている建吉さんは
息をしているのかしていないのかもわからないくらい
静かに眠っているようでした。
首筋の動脈が、逆流しているのが見えました。

死 というものが
こんなに静かだと
区切りがつけられない。

おとうさん、ようがんばったのう・・・
とみね子さんが言ったことで
ああ、そうなんだ・・・
とぼんやり聞いていたけど
正直、実感はありませんでした。
 
 
自宅で看取った場合、医師に来てもらって
死亡診断書を書いてもらわなくてはなりません。
前もって話つけていた かかりつけドクターに連絡を、
と動き始めたとき、
隣の部屋で寝ていた息子氏がごそっと動く音がしました。

朝は寝起きが悪く、必ずぐずる2歳が、
この日に限って布団の中でうつぶせのまま
ばちっと目を見開いていました。
 
 
それを見た瞬間、
この子は何が起こったのか全てわかっている
って感じました。
 
「おじいちゃん、来た?」
 
と聞くと
こくっと大きくうなずいて、
見たこともない真剣な表情で
一点を見つめる息子氏。

「おじいちゃん、バイバイって言った?」
 
またこくっとうなずく息子氏。
ああ、ほんとに建吉さん逝っちゃったんだ
ってそこで初めて涙がこぼれました。
 
 
息子氏は何も覚えていないけれど、
じいちゃんは最初に、隣の部屋の孫に
別れの挨拶をして、逝ったんだとわたしは思っています。
 
そして、息子氏がバイバイするのが苦手になったのは
この大きな別れの経験も影響しているのかもしれません。
(最大の要因はおっぱいとの別れ、ですけどねきっとおっぱい大ふふおっぱい大ふふ
 
 
それから自宅での数日から
葬儀では火葬場にも連れて行きましたが
いつになくおりこうにしていて
今振り返るとどうかしたのかと思うほど
なに一つ困らせることはありませんでした。
 
おじいちゃんどうして起きないの?みたいな
大人がぎょっとするような質問もしなかったし
おじいちゃんの体に乗っかるΣ( ゚Д゚) とかもなかった。
わたしには全力で体当たりしてくるのに。
 

教育上そんな小さい子にお悔やみの場を見せるのは
トラウマになる、良くないという考えもありましたが
息子氏はじいちゃん本人が直接説明?してくれたから
むしろこの世の卒業式に同席させてあげるのが
おやつ仲間の弔いでもあると思いましたし
自宅で葬儀を出すしかない木頭で
火葬場に行かずお迎えの準備に残る
忙しいばあちゃんたちに
目の離せない2歳児を預けていくわけにも
いかなかったという事情もありました。
 
 

息子氏にも
目の前で起こっていること、
これからどうなるのかは
きちんと逐一説明しました。
 

おじいちゃんは
キモチとカラダが離れちゃったから
カラダはバイバイするんだよ
 
キモチはいつでもTくん(息子氏)と
お話できるようになるからね
って、おじいちゃん言ったでしょ?
(これにも確信もって「うん」って言ってた)
 
これからおじいちゃんのカラダの卒業式で
お友達がたくさんバイバイしに来てくれるから
ありがとうって言ってね
 
バイバイしたカラダは
これから〇〇レンジャーみたいに
へんし~ん!していくからね
 
おじいちゃん変身してちっちゃくなっちゃったね
この箱がおじいちゃんのカラダの新しいおうち。
急に違うおうちに行ったらびっくりしちゃうから
ここにもう少しいて、慣れたらお山のお墓にお引越しするよ
 
 

って。
母が死生観を鍛えられた冬でした。