夏の高校野球選手権神奈川予選
一回戦の明訓対白新の試合は、白新が初回に
4点を先取
その後も2点を加え、6点差の白新有利な展開に
徳川監督は、キャッチャーを山田に代え
里中山田の1年生バッテリーに全てを託す
6点ビハインドの明訓は、殿馬のリズム打法で
不知火のパーフェクトを破り、これをきっかけに
満塁からの山田のランニングホームランで
4点を返した
そして4-6の9回表、二死二三塁で再び
山田対不知火の対決を迎えた
「見たか!男岩鬼の悪球打ち」
「監督っ、この場面こそワイが代打で
出るべきやで
すぐ審判に代打岩鬼言うてください」
『うむむむ、これでは明訓の負けたい・・・
しかし不知火・・・これでは小林と
同じたいっ』
「スタンドのみなさーん、うちの監督は
アホですっ
天才男岩鬼を無視して敗退行為
やってますんやー」
「こんなバ監督ほっといてええんでっかっ
すぐに監督解任の署名しまひょ」
「おおっ、そーだそーだ」
「見ててくださいっ
男岩鬼、夏子はんの期待に
必ず応えまっせーーーっ」
「ふふん、夏子はんには負けるけど
そこそこのベッピンがワイを応援
してくれとるで」
「あっ、すんまへん
ベンチにおったからまだこの辺が
あったまってまへんのや」
「チッ、これだからあいつと
野球やるのは嫌なんだズラ・・・」
『アカン、三流の審判には今のが
ストライクに見えるんや、、、、』
「土井垣っ、汚いぞっ」
「別にサイン盗みや、球種教えてない
今のは独り言だ」
「どえがきっ、おんどれアホかっ
あんな絶好球振るなって、何考えとんねんっ」
『しかし不知火がクソボール続けるとは
思えない・・・
なんとかそれを投げさせる方法は・・・?』
『マズい・・・最後の1球がストライクゾーンに
来たら三振だぞ、、、』
『ん?
山田君二塁ランナーの土井垣君に
何やら話してます
三塁ランナーの殿馬君も来たぞ』
俺にそんな手が通じるかっ
どーせ岩鬼は三振だ』
「ホームスチールとはふざけるなっ」
ガキーーーーーン
『明訓9回表、岩鬼君の
タイムリーツーベースで3点を入れて
逆転ですっ』