NPI通信社の村上記者の自宅がある朝突然
恐竜時代の原生林へワープされてしまった
村上記者とその息子マモルの前にゴアと名乗る
謎の怪人が出現
自らを宇宙の帝王と名乗るゴアは自分の写真を
新聞に載せて存在を全世界に知らせろと要求
村上記者はその要求通り、ゴアの記事を書こうと
原稿用紙に向き合う
そんな時今度はマモルの前にマグマ大使と名乗る
謎の巨人が出現
マグマはゴアの姿を撮影したカメラと共に
マモルを乗せて飛び立ってしまう
「宇宙怪獣モグネス来襲す」
マモルを乗せたままマグマのロケットは
太平洋にポツンと浮かぶ火山島へ
「おかえりなさいマグマ」
突然洞窟の中から全身銀色の
おばさん登場
「あら、なんか変なのいるけど
これ何なの?」
「人間の子供だよ」
「まあ、これが・・・・・」
「なっ・・・なんだよお前はっ
僕に触んなっ」
「坊や、その女性はモル
私の妻だ」
「つ・・・妻って、この人奥さんなの?」
「マグマ、なんで人間の子供さらってきたの?
ここは人間は立ち入り禁止のはずよ
アース様がなんと仰るか・・・」
「さらうとは人聞きが悪いな・・・
その子は勝手に付いてきたんだ」
「ねえ、アース様って誰さ?
ドロボウの親分かい??」
「アース様は地球をお造りになった
創造主様よ」
「アース様、ただいま戻りました」
ただ、人間の子供が・・・・」
「そんな事はいい」
「お・・・おじいさん地球造ったの?」
「ふはははは、もう40憶年くらい前の話じゃ」
「あのさぁ、そこのマグマってのが僕のカメラ
盗んで行ったんだ・・・あれ返してよ」
「そんなためにマグマにしがみついてここまで
来たのか・・・随分わんぱくなんだねえ」
「大丈夫よ、コピーは済んだからカメラは
返すわ」
「コ・・・コピー?」
「複写じゃ!」
「うんっ」
アースが杖を振るうと、空中にゴアの顔が
写し出された
「マグマよ、こいつの顔を覚えておくのじゃ
こいつこそお前の宿命の相手なのじゃ」
「はい」
「ねえ、ゴアって何者なの?
宇宙人??」
「宇宙のどこかから来たのは間違いないが・・・」
「あやつは宇宙を駆け回っては、気にいった
星を次々に征服しておる」
「もし抵抗したり逆らった星には
容赦なく攻撃をくわえ・・・」
「やつの目的は全宇宙の支配!
宇宙の全ての生命体を自分の奴隷にする事を
夢見ておる」
「え・・・そんな悪いやつだったんだ、、、
でもなんで僕んちを昔の地球なんかに
連れて行ったんだろう?」
「まあ宣伝じゃな
自分の力を見せつけて、相手を怖がらせ
抵抗できないようにするためにな」
「そうだったのか・・・・
でもそれじゃあ地球はゴアの物になるの?」
「いや、ゴアに立ち向かうためにわしが
造ったのがこのマグマじゃ」
「地球の内部で力強く燃え盛るマグマの
エネルギー・・・その力を集約し
ロケットに組み込んだのがこのマグマ大使
なのじゃよ」
「へえ・・・おじいさん凄いんだね」
「はっきり言って今の地球人類の力でゴアに
勝てる見込みはゼロじゃ
マグマはゴアに対抗できる唯一の存在なのじゃ」
「でもこのロボットだけで勝てるのかい?」
「これこれ、マグマたちはロボットではない
君たちと同様、地球から生まれたロケット人間じゃ」
「ねえねえ、マグマ大使ってどんな力あるんだい?
ちょっと見せてよ」
「坊や・・・これは遊びじゃないんだよ
得意げにひけらかすものじゃない」
しかしマモルにせがまれて仕方なく
マグマの兵器の一部を見せる事に・・・・
マグマの角から放った熱線は
写し出されたゴアの映像を破壊した
「うっ・・・・なんか今撃たれたような気が
したぞ・・・・気のせいかな」
「見ろ、あの青く美しい星・・・地球だ
あれをこのゴア様のものにしてやる」
「まあ俺の力があればたやすい事だがなw
だからといって、気を抜く事は許さんぞ」
「おーーーーーん」
ゴアの手下は全員頭からパンストかぶった
不気味なやつらだ、、、
「手始めに村上という記者を創生紀の
地球に放り込んで、記事を書かせようと
したが・・・・」
「あのバカ記者、いまだに記事にしておらんっ
地球も何事もなかったかのように静かだ」
「どうやら地球人と言うのは、直に痛い目を
見なければわからん下等生物らしいっ
そこでモグネスを送り込み、目に物見せてやるっ」
その頃
「村上君・・・君一度医者に診てもらえ
精神科の医者を紹介してやろう」
「え・・・なんです?」
「僕はいたって健康ですよ!
それに精神科なんて、悪い冗談よしてくださいよ
デスク」
「なんだね、この宇宙の帝王ゴアとか恐竜とか
創生紀の世界とか・・・真面目にやれよ」
「真面目にやってます!」
「そうですか・・・信用できないという事
なんですね?」
「当たり前だ!
うちは新聞社だ、SF小説なら出版社に行きたまえ」
「でも僕は実際体験したんですよ
ゴアという怪人に恐竜のいる世界に連れて行かれて
恐ろしい目に遭ったんです」
「夢でも見とったんだろ」
「まあいい、本当だと言うなら証拠を見せろ」
「証拠ですか・・・・」
「実は、息子のマモルがゴアの写真撮ったんです」
「ほう・・・・じゃあその写真持ってこい」
「それがですね・・・僕が記事を書いてる最中に
そのカメラ持ち出しましてね・・・そのまんま
いなくなっちゃったんですよ」
「じゃあ探せばいいじゃん」
「探してますっ!
もうすぐ家から連絡来るはずです」
「村上君、いい加減な事言うなよ」
「村上さんっ、うちから電話っスよ」
「おおっ、やっと来たか」
「もしもし、マモルは見つかったか?
なにっ、まだ見つからないのか??」
「ええ・・・いろいろ当たってみたんですけど
どこにもいなくて・・・・」