復活した飛雄馬は大リーグボールを駆使して
復帰第一戦となるカープ戦で完封勝利をあげた
だがその試合後、星一徹コーチの大リーグボール終わった
宣言を聞かされショックを受ける
飛雄馬は翌日のアトムズ戦にも先発し連投で
連続完封勝利
だが飛雄馬の顔に笑顔はなかった
その後テレビ局に呼ばれた飛雄馬と伴は
オズマの見えないスイングによる大リーグボール
打倒の可能性を聞かれるが、飛雄馬は何も答える事が
できなかった
『連投でも疲れは感じないし、球も走ってる
今日も良い調子だが、俺の心は晴れない、、、、』
「星投手の快投に今日もアトムズ打線は沈黙!
まさに神様仏様星様でありますっ」
『星よぉぉぉ、球も走っちょるしコントロールも抜群
じゃがわしの心の中のこのモヤモヤはなんじゃい、、、』
『くそぉ、わしにまで星のネガティブな気持ちが
伝染してしもうたわいっっっっ』
『こうして投げれば投げるほど、俺の心はどんどん
絶望に向かってるような気分だぜ、、、、』
この18番の選手は、史実だと巽一というピッチャーだ
ピッチャー相手に大リーグボール、しかも
オズマの妄想になってしまうのか、、、、
巽はピッチャーフライ
『消える前のロウソクかもしれんが・・・・・
俺は投げねばならんのだ!
例えその先に死が待っていようと』
セルの断ち切りがそのまま写ってるのも
不吉の前兆なのか、、、
飛雄馬の三連投三完封は翌日の新聞のスポーツ欄を
華々しく飾ったが・・・
「1/1000秒の高速度撮影でもオズマの見えないスイングは
撮影不可能、もはや神技に等しい・・・」
『1/1000秒の高速カメラでさえオズマのバットを
とらえきれないとは、、、、そんなのに果たして
俺の大リーグボールは勝てるのか・・・・』
「星ぃぃぃぃぃぃぃ!」
「ば・・・伴、いつの間に・・・・・」
「星ぃ、何かオズマの見えないスイング対策は
思いついたか?」
「いや・・・・全く何も思いつかないし
そもそもオズマが見えないスイングで何をやってくるか
すらわからん、、、、」
「3連勝してるとはいえ、大リーグボールは復活して
まだ間もない・・・とても見えないスイングの対策
どころじゃないんだ。。。」
「星ぃ、情けないぞ!
少しは対策考えんと本当に大リーグボールは
打たれちまうぞい」
「わかってるよ!
しかしホントにどうすればいいかわかんないんだよ」
「そういうお前は大リーグボールが打たれない方法
何か考えついたのかよ!?
俺ばっかりに丸投げするなっ」
「星ぃ、落ち着け!
実はちょっと考えがあるんじゃ」
「・・・・・何だよ?」
「お前は大反対するかもしれんが・・・・こうなりゃ
恥も外聞もない、、、敵味方関係なく、可能性があれば
頭を下げてでも聞くしかあるまいっ!」
「見えないスイングにどう対応すればいいかだと?」
「はい、打撃の神様ならなんとかその方法を
お持ちじゃないかと・・・」
「そ・・・そんなぁ、打撃の神様でもわからんと
言うのですか、、、、」
「あんなのは周りが勝手に名付けただけだ!
それにな、星はオズマと対決したらまず間違いなく
破れるだろう」
「え・・・ええっ!?
待ってください監督っ、星を三連投させてるのは
対オズマに向けてのお考えが何かあるからじゃと
思ってましたが・・・」
「わしの仕事はオズマに勝つ事ではない!
ひとつでも他チームに多く勝って巨人軍を優勝させる事だ
したがって星で勝てるうちはジャンジャン勝って
打たれたら代える、それだけの事だよ」
『うむむむっ、そりゃ監督の言う通りじゃが
なにもあそこまで冷たい言い方しなくても。。。』
「どんなに大恥かいても星と大リーグボールのためじゃ
わしゃなんでもやるぞいっ!」
『俺は今まで、数多くの絶望的な夕陽を見てきたが・・・
こんな血の色みたいなのははじめてだぜ、、、』
『まるで明日の俺の運命を暗示してるかのようだ・・・
近いうちに、俺も大リーグボールもあんな色の血の海に
沈むのだろうか。。。』