完全復活を目指す飛雄馬は千本投球を始めた
だがこれは同時に伴にも負担を与え
伴の左手はミットのように腫れ上がってしまう
そんな中、故障で出られなくなった森捕手に代わって
伴が一軍の阪神戦でマスクを被る事に
伴は腫れあがった手での感触がない事に気付き
ミットの綿を抜いて捕球する
これが功を奏し、阪神戦初戦は見事勝利
しかし試合後、綿なしのミットで飛雄馬の相手をしたため
更に左手の腫れは酷くなった
『入ったーーーーっ、入りましたっ花形の一発』
前日、パンヤを抜いたミットの秘密を伴が漏らしたため
この日の花形にはもう通用しなかった
しかもこの花形の一発は8回に飛び出した勝ち越しの一発
「あーあ、やられちったぜ・・・しかし二軍は
呑気だよなぁ・・・」
「なんだ星、今日は千本投球はなしか?」
「い・・・いえ、、、、」
「今日はお前のピッチングをじっくり見たい!
投球練習をはじめろ!!」
『って言うか、あんな変な音しか出ないピッチングを
中尾監督に見られたくないっっっっ、、、』
「大丈夫だ!そんな事気にせず投げろっ!!
これは命令だっ」
「は・・・・はい」
『うげっ、また星のキ○ガイ投球に付き合わされる
のかよ、、、、』
だが飛雄馬は伴のパンヤ抜きのミットに騙されて
完全に自信を喪失していた
『昨日はついに変な音の球しか投げられなかったぜ。。。』
「ひぇぇぇぇぇぇっ、な・・・なんだよこの
キ○ガイみたいに速い球っっっっ。。。。」
バッコーーーーーーン
捕球したキャッチャーが吹っ飛ぶ
ちなみに飛雄馬の軽い球質という設定はこの際
なかったことに・・・w
「ど・・・どうなってるんだ・・・・昨日は
変な音しかしない球だったのに」
投げた本人が一番驚くという
「昨日変な音しかしなかった球の件か?」
「し・・・知ってたんですか!?」
「うむ、伴のやつはそれでわざとお前の球が緩いと
思わせ、全力投球をさせていたんだ
まあそんなミットじゃ軽い音しかせんから
ベテラン投手なら気付くがな」
「くそ、伴のやつに騙されたぜっっっっ
あのヤローーーーーーっ」
「えっ、ちょっと待ってください・・・・
このミットに俺全力投球で投げまくりましたけど
あいつの手は鋼鉄製なんですかね・・・」
「んなわけないだろ、、、、
昨日見たけどエグい事になってたなぁ」
「そ・・・そんなっ!
あいつ今試合にっっっっ」
タタタタタタ
『あっと驚くタメゴロ~♪』
「バカ、早くチャンネル回せっっっ」
花形の一発で1点リードされた9回裏の巨人の攻撃
二塁に柴田、一塁に国松を置いて伴の打席らしい
2球空振りであっという間にツーストライクと
追い込まれた、、、
「あー、ダメだっっっ
完全に振り遅れてる、、、、、」
「やっぱり伴のやつ、左手が使えんのだ」
『ふふっ、あの手で打てるわけがない・・・・
これは今日は貰ったな』
伴の頭の中に中尾監督の妄想が現れる
『お前がミスをしたら叩かれるのは星なんだぞ!
手の事を知りつつ一軍に送った俺の面目も
丸つぶれだ』
ヒロインにドヤ顔の伴
劇中では、サヨナラ三塁打という事になってるが
一塁ランナーが還った時点で試合は終わるので
伴の足から考えてわざわざ三塁まで進塁はあり得ない
のだが・・・
その後マイクを奪って飛雄馬に個人的メッセージ
という川相さんパフォーマンス
『おい星っ、見とるか
明日から森さんが復帰するんでわしはまた二軍に
戻るぞい!』
お前も一緒じゃ』
「・・・・・・・」
ぶっちゃけこうして見ると滑稽な画像だが
飛雄馬と伴の苦闘を見てると、人間必死になれば
こうなるんだと妙な説得力がある
「見てろよ、必ずイースタンで結果を残して
一軍に這い上がってやるぜっっっっ」
巨人の星(不死鳥編)第112話「迷いの二軍戦」
につづく