「ある選手に花形と同じ特訓をやらせた」
阪急西本監督の言葉に動揺を隠せない飛雄馬
伴をともなって、川で50円玉の特訓を開始
これは大リーグボール1号の更なる改良を目指しての
特訓だったが、門限破りを冒して行った特訓のため
謹慎処分を受けてしまう
1勝1敗になった阪急との日本シリーズの移動日
飛雄馬は川上監督に帯同を直談判する
しかし意外にも川上監督は「通用しない」と
冷たくあしらう
飛雄馬はこの言葉に絶望してしまうのであった
というわけで、今回は巨人の星第86話
「秘密兵器との対決」というエピソードの解説です
果たして阪急の秘密兵器とは誰なのか!?
「星、君の釣竿と50円玉の特訓では
花形と同じ特訓をした阪急のX選手には通用せん
という事だ!」
「ええっ!?」
川上監督に断言された飛雄馬はショックを受ける
飛雄馬の改良大リーグボール1号は、グリップを
狙って投げ花形打法でも長打を防ぐという事を見抜いた
川上監督
「発想は素晴らしいが、グリップとヘッドの反発力の
差を考えん独りよがりな思いつき、改良と言うより
改悪だな」
「そう改悪だ!
そんなもの、ファールで粘られた末甘く入った
ところを打たれるか、死球が関の山だ」
「ううっ、星よぉ~残念ながら監督さんの言う事が
正しいようじゃあ、、、、お前はつくづく運がない
おとこじゃのう。。。打者の立場を考えんから
こんな事にっっっ」
「そうですよね?長嶋さん、王さん!」
何故か突然ОNに振る伴
「うーん、どうなんでしょう
いわゆるひとつのX選手ですか、もしグリップに
ですね、大リーグボールがくれば手首をゴーホームして
ファールにする事はいーじーでしょうね、ええ」
ここで巨人軍選手の乗る飛行機の搭乗手続きの
開始を告げるアナウンスが入る
この飛行機は、巨人軍の貸切りらしい
「チッ、あのおっさんアンチだぜ」
「星の大リーグボールが使えなくなって
嬉しくてしかたないんだな、イヤミなやつだ、全く」
「そ・・・そんなぁ、、、、、
待ってください監督っっっ、俺は・・・・」
「星よ、冷静になれっ!
親父さんがここに来てる事も気付かんようでは
まだまだだぞ」
「シーーーーーーッ!」
「だ・・・だから何のマネだよ父ちゃん、、、、」
「飛雄馬っ!
野球選手がベラベラ口で理屈を言ってもはじまらん
言葉より態度で示せ、結果で示せっ!!」
「西宮に連れて行ってもらえなかった今
やるべき事は練習しかあるまい」
「ひとつ教えてやろう
川上さんと言う人は、石橋を叩いて渡らん人じゃ
以上!」
『・・・どういう事だ?
これは何か意味があるのか・・・・・』
「前から思っちょったが、お前の親父さんは絶対
おかしいぞい!
せめて何か慰めの言葉でもないんかい
何をヘラヘラ笑っとるんじゃ」
「父ちゃんはおそらく、俺が大リーグボール改良を
考えていて、ここに来ると睨んで待っていたはずだ」
「それなのに置き去りにされてガッカリ・・・という
だけじゃないのか?」
「それならもっとメチャクチャ言うよ、あの父ちゃんは
それなのになんか機嫌が良いんだ・・・」
『機嫌が良いじゃと・・・・・・・今のが?
わからん、わしには理解不能じゃ、、、』
「そういや星よ、わしも妙に思っとったんじゃが
川上監督は、やけにわしらに反論させまいと
しとった感じがしたぞい・・・」
「伴っ!釣竿と50円玉の特訓を続けるぞ!」
「え・・・ええっ、なんで?」
「仕方ない、伴にだけはあの特訓の本当の意味を
教えてやる、耳を貸せ」
「なっ・・・なんじゃとーーーーーお!
狙ったのはグリップではなく、その・・・」
「ほっ・・・星よぉぉぉぉぉぉぉぉ
お前っちゅう男はっ、まさに天才じゃぁぁぁ!」
「ガハハハハハハ、わしは野球が、
お前っちゅう男が恐ろしくなったわい」