打倒大リーグボールに燃える花形は、それまでの
華麗なスタイルをかなぐり捨て、鉄バットと鉄球による
泥まみれ、血まみれの特訓を行った
そして天王山となった甲子園の阪神巨人戦
阪神同点or逆転のシーンでついに花形登場
飛雄馬の大リーグボールとの対決を迎える
大リーグボールをスタンドに叩きこむと予告した
花形は、その予告通り大リーグボールを
スタンドに放り込んだ
が、その直後花形に異変が現れる
「花形、どないしたんや、おい、花形ぁ」
心配そうに駆け寄る藤本監督
「さ・・・触らないでくれ・・・・」
自分に駆け寄る阪神コーチ陣を制止する
「あれだけ苦労して打った大リーグぼーるだ!
人の手を借りてホームインなんかしてたまるかぁ」
自力で必死にホームを目指す花形
まあホームランなんで、コーチが触れても
ルール違反ではないが・・・・
花形、もはや立ち上がる事はできず
文字通りはってホームを目指す
「くそ・・・・なんで打たれたんだ
絶対ホームランにはならないはずの大リーグボール
だったのに。。。」
『ち・・・・ちくしょー、なんなんだこれは、、、』
さすがのドブネズミ速水も動揺する
「な・・・なんという気力じゃ
普通の人間なら、とうの昔に死んでおるっ」
いや、普通の人間が鉄バットで鉄球打たないし・・・
そして打たれて数分経つが、まだ花形の異変に
気付かない飛雄馬
「セーフっ、セェーーーーーーーフ!」
いや、セーフって・・・・別に返球ないから
ここは「ホームイン!」やろ
「さわんな、絶対さわんなよ
こういう場合患者を動かしたらアカンねん
危険やねんっ!」
「何をしとるっ!
早くあの医者に花形の特訓の事を教えてこいっ」
「監督、速水のやつ花形の特訓知って
星が打たれるのわかってながら黙ってたって事ですか?」
「うむ」
「なにぃ~?
鉄バットで鉄球打つ練習やとぉ~」
「は・・・はぁ、花形が自分で考え出して
やりはじめた特訓らしいです・・・・」
「アホかぁ~
そんなもんキ○○イ沙汰やないか!
そんなアホの治療はせえへんぞ」
「せ・・・先生・・・・」
ここで早くも花形の診察結果が放送席に来る
今でさえなかなかケガの状態の情報入って来ないのに
レントゲンもなしで、どんだけ名医やねん
花形、三角筋、大胸筋、大円筋の断裂
肉離れ、複雑骨折等当時では野球生命終了なほどの大ケガ
『鉄バットと鉄球の特訓か・・・なるほど
それなら大リーグボールは打てる、ただしその身と
引き替えにな』
「花形も立派なものじゃが、正々堂々と真っ向から
大リーグボールで勝負した飛雄馬も立派じゃ」
何故か息子も褒める一徹親父
「飛雄馬と花形、男と男が真剣で差し違えたのだ
良い物を見せてもらったわい」
「まさに投げも投げたり、打つも打ったり
2人ともあっぱれだぞ」
だがしかし、このセリフ原作では
解説の青田さんの言葉だ
ちなみに原作の一徹は、花形に打たれた後
明子姉ちゃん相手にこんな事を言っている
(アニメ版はエンディングのキャストの中に
白石冬実さんの名前はあるが、結局一度も出番なし)
巨人の星雄飛編第83話
「傷だらけのホームイン②-2」
につづく