巨人の星(青雲編)第40話「血ぞめの決勝戦①」 | 野球侍SAKIのブログ

野球侍SAKIのブログ

ももクロの夢はモノノフの夢

準決勝で、左門の折れたバットにより爪を
割ってしまった飛雄馬
翌日は雨のため試合は順延となり、胸をなでおろすも
割れた爪が短時間で元に戻るはずもなく
一度は伴に打ち明けようともするが、それも
できなかった
そんな時偶然出会った左門を大阪駅まで
送り届けた時、巨人の川上監督がドラフトで
左門獲得の意思を持っている事を知る

 


今回紹介するのは、いよいよ甲子園の決勝戦を描く
第40話「血染めの決勝戦」

 


朝目覚めた飛雄馬は、恐る恐る雨戸を開けると・・

 


「ああっ、晴れてる( ̄□ ̄;)」
前日までの大雨が嘘のように晴れた空を見て
またしても鬱状態に陥る飛雄馬

 


爪は勿論そのまんま、、、

 


この日の決勝戦には、巨人の荒川コーチと
藤田元司コーチも観戦に訪れた
向って左が荒川さん、右が藤田さん

 


憧れの巨人軍のコーチたちがこの試合を観戦に
来ている事は飛雄馬も知っていた
『くそ、爪の割れた俺が無様に花形に打たれる
ところなんか見られたくないぜ、、、ショボーン

 


高評価の左門とは逆に、川上監督に酷評される事を
飛雄馬は一番恐れていた

 


一方紅洋の選手たちはやる気満々
特に花形は久しぶりの飛雄馬との対決に
なお一層の闘志を燃やしていたメラメラ

 


「星よぉ、ここらで景気付けに紅洋のやつらに
お前の剛速球見せてやろうぜ!」
何も知らない伴は呑気である( ´(ェ)`)

 


『もしかしたらこのまま投げても影響ないかも
しれない』と、全力投球するが・・・

 


投げた瞬間指に激痛が走る

 


『痛てぇ、、、やっぱりダメだ。。。。えーん

 


2球目からは一転してスローボールを投げる

 


「ぬほほほ、なるほど
まだ紅洋のやつらには手の内を見せたくないか」
突如の飛雄馬の異変にまだ気付かない伴

 


『はあ、はあ、こりゃ本当にヤバいぜ、、、』
飛雄馬の心は不安でいっぱいに

 


「うむむむ、見いてるこっちの方が緊張するわい
しかしもし負けてみろ、絶対ゆるさんからな」
この頃は甲子園のスタンドは禁煙じゃありませんでした

 


いよいよ試合開始!

 


先攻の青雲は、あっという間に三者凡退に終わり
その裏、ついに飛雄馬がマウンドに

 


ちなみにこの2人の一番の目的は花形だ
だが、飛雄馬の噂の剛速球にも興味津々だ

 


『もはやいつものストレートは投げられない・・・』
飛雄馬が選んだ球は・・・

 


なんと超スローボール

 


「ええっΣ(・ω・ノ)ノ!」
驚く紅洋の選手

 


パスッ
「なんじゃい星っ!試合でもスローボールか?」
伴も拍子抜けする

 


だが飛雄馬の剛速球対策にのみ練習してきた
紅洋のバッターには、逆に効果てきめんだった

 


その様子を黙って見ている藤田コーチ

 


結局紅洋のトップバッターはタイミングを崩されて
ピッチャーゴロに倒れた

 


「ガハハハハ、いつもの剛速球ではなくあんな
遅い球とは、星もなかなかやりよるわいニヒヒ

 


「うむ、藤田君
あの星とかいうピッチャー噂より大した事ないね」

「そうですか?」

 


ところがツーアウトまで取ったものの、味方のエラーで
花形まで回してしまう、、、

 


普段なら、気にもしない飛雄馬だが
ストレートが投げられない中、このプレーにイラつく
『チッ、余計なエラーしてくれるぜ、、、むかっ

 


迎えるバッターは宿敵花形
「さあ、来たまえ星君っっっメラメラメラメラメラメラ

 


『いっその事、小宮さんにマウンド譲れば
川上監督も俺に不運だと同情してくれるだろうか・・・』

 


初球は大きく外れてボール
『ん?どうした星君
君の得意の剛速球を投げて来たまえ!』

 


『ダメだ・・・花形には小手先のスローボール
なんか通用しない、、、、あせる

 


伴をマウンドに呼び出した飛雄馬
「なんじゃい星よぉ?」

 


「伴・・・ちょっと耳を貸せ」
ゴニョゴニョ

 


「なにっ?マジで言っとるのか星ぃぃぃガーン
驚く伴

 


「飛雄馬よ、ここはストレートで勝負しかないっ!」
一徹親父はまだ爪の事に気付いてはいなかった

 


飛雄馬の選んだ策はなんと敬遠

 


「バ・・・バカな!
飛雄馬がここで敬遠などするわけがない・・・汗
もしかして何か勝負できないわけでもあるのか?」
ようやく飛雄馬の異変に気付く

 


この敬遠策にスタンドは荒れる
「コラー、勝負しろー!」
「何逃げてるんだ星っ
ムキーッ

 


「ぬぬっ、事もあろうに花形の倅を敬遠とは
なんというバカな事を・・・むかっ

 


「うーん、敬遠ですか
星投手はここまでが限界だったという事ですかな」

 


「卑怯者っ!」
敬遠された花形は、一塁に歩きながら罵声を飛ばす

 


『何とでも言え!
今の俺にはこれが精一杯なんだ。。。。』

 


「ふふ、藤田君、どうやらこの星というピッチャーは
噂だけの腰抜けのようだね(´ー`*)フッ
こんな程度ならプロでは通用せんよ」

 


「うーん、しかし僕はちょっと星投手の投げ方が
気になりますね・・・何かよほどのわけが
あるんじゃないかな・・・」
さすがに藤田さんは飛雄馬の異変に気付いたようだ

 


結局この回は後続を断ち、紅洋は無得点

 


『なんとか初回のピンチは切り抜けたぜ
しかし花形の次の打席、どうするか・・・滝汗

 


「おい星、敬遠とは君を見損なったぞ」
ベンチに帰ってきた飛雄馬をいきなりなじる天野
またクズ野郎に逆戻りか(・Θ・;)

 


『今は耐えるしかない・・・
小宮さんに代えてもらう手もあるが・・・・』

 


「飛雄馬の敬遠などあり得ない!
飛雄馬の身に何かあったに違いない!!」
「でもそれなら小宮さんってピッチャーもいる
はずよ、なんで代わらないのかしら・・・」

 


「小宮だと?
バカをいえ、あんなもんに投げさすならまだ
ケガをしていても飛雄馬の方が十倍マシじゃわい」

メチャクチャ言われる小宮w

 


花形の二打席目も敬遠

 


「うぬぬぬ、見下げ果てたやつだ
こんなやつをボクはライバルと思っていたのか
自分がはずかしいっムキー

 


花形、敬遠の球を強引に打つ

 


あわやホームランという当たりだったが
なんとか外野がこれをキャッチ
あれ?ラッキーゾーンがないぞ・・・

 


「ふう・・・・今のはヤバかったぜゲッソリ

 


「チクショー!どこまで卑怯なやつなんだ
星飛雄馬っっっ」
怒りでヘルメットを投げ捨てる花形

巨人の星(青雲編)第40話「血ぞめの決勝戦②」
につづく

 

さて、割れた爪でやむを得なく花形を敬遠

事情を知ってると納得できるのだが

知らないとやはり敬遠したピッチャーをなじりたく

なる気持ちも理解はできる

 

巨人の星の花形敬遠シーンは、当時それほど

話題にもならなかったが

ドカベンの江川学院、中(あたる)富美夫の

山田5打席連続敬遠は、当時結構話題になっていた

特に5つ目の敬遠は、満塁から同点になる敬遠

だったからね

 

しかしまさかこれが

現実の高校野球で起こるとは誰も予想

していなかった

 

まず、満塁での敬遠だが

有名なのは、高校時代の駒田徳広選手

弱小校だった奈良の桜井商の駒田選手は

勿論チームの四番で、強豪校の天理も彼には警戒

大量リードしたところで、満塁から駒田選手を敬遠した

だがこれは、駒田選手がプロに入ってから話題になったに

すぎず、県大会での出来事だったので、さほど騒がれなかった

 

もっとも騒がれたのはやはり、石川星稜と明徳義塾の

松井5打席連続敬遠だろう

これは甲子園大会での出来事だけに大騒ぎとなった

「帰れコール」で明徳の校歌が聞こえないという

前代未聞の事態に

 

ただ俺は当時「明徳のピッチャー勇気あるなぁ」という

感想の方が強かった

ぶっちゃけ俺にも経験あるけど、あの大観衆の中

批判を覚悟で敬遠なんてなかなかできないよ・・・

もっとも俺の場合球技大会のソフトボールだったが笑い泣き

 

そもそも敬遠も野球の中では列記とした戦略であり

周りに批判されるいわれなんてないのだ

まして高校野球は一発勝負、負けたら終わりなのだ

明徳も松井の為に野球やってたわけじゃないしね

それを卑怯と言いだしたらバントもスクイズも卑怯になる