女性プロ野球投手第1号となった水原勇気はついに
魔球ドリームボールを完成させた
一方カープにトレードされた武藤兵吉もプロ入り10年目で
初めて一軍入りし、初打席初ホームランを放つ
翌日の試合も代打で出場した武藤は、フルカウントから
リリーフに登板した水原と対決
ドリームボールの前に三振を喫し、そのまま再び
二軍に落とされてしまった
水原が戻って来てから好調なメッツ
しかもドリームボール効果もあって、球場は連日満員
オーナーはご機嫌だった
『なにぬかしとんねんこのクソオーナー、水原を
プロボーラーにするとか言うてたクセに・・・』
たった2試合でまた二軍に落とされ、広島に強制送還
された武藤はどのツラ下げて妻子に会えばいいのか悩んでいた
アニメとはいえ、このシーンは凄い辛い
あ・・・でも今試合やってるのに・・・
えっ、なんでここに・・・( ̄□ ̄;)!!
ハハハ、また二軍に落とされちまったよ
まいったまいった、、、
あらあら・・・仕方ないわね・・・
いつもと同じように武藤に接する妻ノブ子
古葉監督はあなたの性格よくわかってらっしゃるわ
もしあなたが試合に出てもドリームボールの
ショックで使い物になりませんものね
言われた方が男としてはサッパリするのだが
こういう時の女の優しさが逆に辛い時もあるのだ、、、
「ヤッターパパ~今日もホームランだ!ムニャムニャ」
寝言を言う息子一雄
「こいつ、わしがホームラン打つ夢を見てやがる
しかしどんどん夢を見ろ~一雄!そして大きくなれ~」
ノブ子・・・水原のドリームボールは凄いぞ!
少し寂しげに言う武藤(ノω・、)
その頃遠く離れた国分寺球場ではまたも2ストライクから
水原が登板
わしの時と同じだ・・・
やはりここはドリームボールに違いない
前日の事をイメージしながらバットを構える武藤
『思い出せ、思い出すんだ、昨日の場面を・・・』
ドリームボールの球筋をとらえようとマスコミ各社も
カメラを構える
ドリームと見せかけてただのカーブを投げさせるとは
岩田さんもよく考えたな・・・
しかし山井の脳裏にひとつの疑惑が浮かぶ
『もしかしたらみんな、ドリームボールという夢を
見せられてるんじゃないか?』
しかし次のうちの相手はメッツだ
この戦法で来られたらちょっとやっかいだな
「王さん、ドリームボールなんてホントにあるんですかねえ?」
この人高田繁さんですw
「うぬぬ・・・鉄五郎やつ出し惜しみしやがって!」
山井に八つ当たりする編集長(^▽^;)
いいか!今日こそはドリームボールの球筋を撮ってこい
これは編集長命令だ!!
そんな事俺に言われても、水原がドリームボール
投げなきゃどうしようもないですよ、、、
「よし、完封まであと1イニングだぜ」
火浦本人も周りも全て火浦の完封勝利を信じて疑わない
・・・・がしかし
「さあ水原、そろそろ出番やで!投球練習はじめよか」
これには巨人ベンチも戸惑う
「ん~、いわゆるひとつのセコムですかねえ~
とーなんでしょう高田クン、あり得ないです~ハイ」
おい、今日の火浦代えるつもりかよ・・・(=◇=;)
完封目前なのによ
打席の王さんも驚く
『ホントに水原を出すつもりなのか・・・メッツ』
今日の俺を代えるなんて馬鹿げてるぜ
あと一人で俺の完封勝利なんだ!
「俺が火浦なら王さんとはガチンコで勝負しませんね
四球覚悟で際どいとこ突きますよ」
くどいようですが、この人高田繁さんです
高田の予想通り王さんには際どい所を攻めて
一発を警戒、カウントはフルカウントになる
『うむ・・・今日の火浦は速い・・・簡単に打てる球も
1球も来ないぞ・・・水原に交代なんて絶対ない!』
火浦の好投にさすがの世界の王も舌を巻く
うーん、どーなんでしょう!
ここで交代のチェンジなんてフール(バカ)すぎます、ええ
この交代には当然火浦も不満な表情
「なんで完封目前なのに代えられなきゃならんのだ」
ベンチに黙って戻る火浦に、日の本と日下部が同情する
「今日のお前を代えるなんてどうかしてるぜ全く(`Δ´)」
チッ、なーにが作戦だよ
あんなおっさんにそんな頭あるもんか、ヒック
「ふざけんなーチクショー」
ここにも一人交代に怒りをあらわにする男がいた
「本職のキャッチャーがなんでピッチャーにポジション
奪われなきゃならんのだ!帯刀家末代までの恥だぜ」
このあたりからメッツベンチに不穏な空気が漂いはじめた
第7話泣くな勇気さまよう魔球!7-4につづく
さて、昔巨人の監督だった藤田監督がこんな事を言ったらしい
『どんな選手にも応援するファンがいるし、家族があるんだ
だからダメな時があっても責めたくはない
やってみせ、聞かせてみせ、誉めてやらなきゃいけないんだ』
もはや仙人の言葉である
まあファンなんて勝手なもんだから、俺にしても
マヌケなプレーしたら「ヴォケー」とか言っちゃうし
その選手が逆に良いプレーしたら掌返して
「いやぁ天才だね」とか調子良い事言っちゃうからねえ(苦笑)
わかっちゃいても、やはりプロ野球界とはそういう世界なのだ
野球狂の詩のエンディング曲に「栄光の彼方へ」という
水木一郎アニキの歌がある
♪たったひとりの天使のように
♪俺を見ているおふくろがぁ~
という歌詞
無名選手武藤の妻と子供は、いつでも武藤の味方
プロ野球選手にとって家族は宝なんだね
というわけで引退後に悲惨な目に遭った選手
ケース2 高野光
東京都出身、東海大浦安から東海大を経て1983年の
ドラフトでヤクルトから1位指名を受け入団
同期には栗山英樹や池山隆寛がいる
150キロ近い速球とカーブやフォークが武器の右腕だった
ドラフトでは4球団から指名されるほどの即戦力投手で
金田正一さんが付けていた背番号34を与えられ
ルーキーながらいきなり開幕投手を任せられた
この年のヤクルトは5位に低迷したが、尾花・梶間に次ぐ
ヤクルト3本柱の一人として10勝12敗の成績を残す
2年目は7勝に終わったが、3年目に12勝をあげ
当時弱小だったヤクルトのエース格に成長
しかし1989年に肘を故障し、長いリハビリの末1992年に
復活し、野村ヤクルト優勝の原動力のひとりとなった
だが翌年にまたしても故障し、94年に柳田聖人とのトレードで
福岡ダイエーホークスに移籍するも翌年に33歳で引退した
このピッチャーで一番印象に残ってるのは1987年
この年は前半戦は先発をやっていたが、後半戦から抑えに回り
38試合に登板して11セーブをマーク
先発では少々脆さもあったものの、抑えではその威力を発揮
正直「嫌な投手だな」という印象があった
引退してからは、オリックスや台湾の三商タイガース
韓国の現代ユニコーンズで投手コーチ等をやっていたが
2000年に韓国から帰国後、幻覚を見るなど精神疾患を患う、、、
韓国で何があったのかは不明だが、この年の11月に突然死去
最初は事故死という報道だったが後に自殺と判明
事件当日、家族(妻と10歳の娘)と普通に食事した後
夜中に奥さんの制止を振り切って自宅マンション7階から
飛び降りたという、、、
遺書などはなかったが、死の当日再就職のあてを求めて大学時代の
恩師や後輩等に電話を入れ、プロ野球のコーチ業を希望するも
「野球以外での就職」を勧められ、それがショックだったのかも
しれない
とにかく家族の目の前で飛び降り自殺というのが衝撃的だった
そして真っ先に思い浮かべたのは、野球狂の詩の武藤だ
あの奥さんの前でもし武藤が自殺したら・・・なんて事
考えるとやり切れない思いがしたよ
また、当時は武藤のような二軍選手ならともかく一軍で実績
ある選手なら黙ってても監督やコーチ、または解説者に
自動的になれると思っていた
しかし高野の自殺から世の中決してそう甘いものではないという
事を思い知らされたのだった( ̄_ ̄ i)
ケース3につづく