第二回 Entrepreneur Weekend 開催報告レポート | UWC ISAK 生活日記

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UWC ISAK Japanの生徒による非公式ブログです。
「一度しかない人生。自分の個性を生かして思い切り生き、自らの立つ場所から世界を変える。(UWC ISAK Japan Webより)」

大変お久しぶりです。葉月です。

ISAKも、かなりあったかくなってきました!

 

今回は、私が友人達と運営をしている「Entrepreneur Weekend」の開催レポートです。

 

①「Entrepreneur Weekend」とはどんなイベントで、誰を対象にしているのか。

「Entrepreneur Weekend」は、3日間で社会のニーズを解決する新しいビジネスモデルを作る起業イベントです。このイベントの進行や最終ピッチは全て英語で行われます。今回のモットーは、”Prove it with actions, not with words” でした。これは、「言葉で証明しようとするのではなく、行動で証明しよう」という意味が込められています。

運営は、ISAKに所属する高校2年生(G11)の5人で行っています。

参加対象は、 ISAKの在校生とISAK外の学生(中学生以上)でした。本イベントは、ISAKの学生と外部の学生の参加者が同じチームになって、怒涛の3日間を走り抜けることで、起業体験のみではなく、お互いから学び合うことで切磋琢磨する「場」を提供しています。

 

②イベント開催のきっかけや理由。

今回は、第二回目の開催のため、第一回目を開催した時のインパクトを再びISAK内外にもたらしたいという思いで、開催しました。第一回目の優勝チームは、東京でイベントを複数回行うなど、アクションを止めませんでした。その姿に運営チームも、自分達がEntrepreneur Weekendを行う目的を再度話し合い、2回目の開催が決定しました。

昨年の5月に第一回目を開催し、今回は、第二回目の開催でした。第一回目の優勝チームは、Entrepreneur Weekend終了後も東京でイベントを開くなど、アクションの歩みを止めませんでした。そのようなインパクトを再びISAK内外にもたらしたいと思い、今回二回目の開催を決定しました。二回目の開催にあたり、運営チームも自分たちがEntrepreneur Weekendを行う意義やISAK内外の交流の目的などについて再度話し合い、「学生にISAKの多様性あふれる環境を活かして、国際的な視点から起業に挑戦してほしい」という思いに至りました。そのため、参加対象を学生に絞り、ISAKの視点をもたらすべく、コーチや審査員の方々にISAKの関係者の起業家を呼びました。

 

③当日は具体的にどんなことをしたのか。

本イベントは、3日間をかけて新しいビジネスプランを創出します。

1日目は、19時からオープニングセッションを行いました。オープニングでは、3日間の流れ、アイスブレイク、審査基準や起業家(Entrepreneur)になるのロセスなどを説明しました。アイスブレイクでは、「ハーフベイクド」を行いました。ハーフベイクドとは、、「車」と「アイスクリーム」といったランダムな2つのキーワードを組み合わせてビジネスアイデアを10分で考え、それをピッチするというものです。

オープニングセッション終了後は、参加者全員が自分がやってみたいビジネスプランを1分でピッチし、チームメイトの勧誘を行いました。その後、参加者によるアイデアの投票を行い、最終的に5つのアイディアが選ばれました。アイデアは、以下の5つでした。

  1. FiSANPO:観光地のユニークさや魅力を伝える観光マップ

  2. tune:音楽経験がなくても作曲が出来るアプリ

  3. Dorm-Up:寮や新居をデコレーションするためのインテリアを集めるプラットフォーム

  4. Second Chance Bakery:フードロスを削減することを目指すパン屋さん

  5. TechFit:オンライン上で試着が出来るアプリ

各アイディアをピッチした人をリーダーとして、参加者はそれぞれ好きなチームに入り、3日間をともに駆け抜けるチームが結成されました。その後、チームで今後3日間の時間の使い方を決めてもらい、初日は解散となりました。

2日目は、朝9時から始まり、午前中はチームで自由に活動してもらいました。マインドマップを通してアイディアを深めたり、アンケートやインタビューを行い、自分たちのアイディアのニーズを確かめたりしていました。運営からは、特に進め方についてルールを設けていないからこそ、各チームが思い思いの方法で、ビジネスプランをを深めることが可能となっています。昼食をISAKのカフェテリアで食べた後、ビジネスアイディアのニーズを確かめる仮説検証のため、軽井沢駅に街頭インタビューに向かいました。道ゆく人に質問したり、自分のビジネスアイディアに関連する店に話を聞きに行ったりと、多くのチームが “Prove it with Actions, not with words” を体現していました。会場に戻った後はコーチングセッションです。コーチングセッションとは、実際の起業家の方々から自分達のビジネスプランにアドバイスをしてもらいます。今回は、起業したISAKの卒業生や地元軽井沢の起業家など、合計4人のコーチをお呼びしました。、各チーム、複数のコーチからコーチングを受け、客観的に現段階でのビジネスアイディアを評価していただきました。コーチの方々の実体験から生まれるフィードバックやアドバイスは、優しくはありません。厳しいながらも、ビジネスアイディアをより実現性の高いものにするためのコーチングは、とても有意義な時間となりました。コーチング後のチーム活動では、コーチングのアドバイスをもとにプロトタイプの作成に動き始めたチームや大きな方向転換を図ったチームもいました。3日目も朝から集まり午後からの最終プレゼンテーションのために、最後の追い込み行いました。最終プレゼンテーションには、2人の審査員の方に来ていただき、投資家としての目線で審査をしていただきました。審査員の方々の言葉で印象に残っているのは、「私たちはアイディアを審査するのではなく、プロトタイプを審査します」という言葉です。推測や思いつきではなく、ニーズがあってからこそ生まれるのがビジネスであるということが、改めて考えさせられました。最終プレゼンテーションの表彰式後は、運営含め全員でピザパーティーをし、3日間を走り抜け健闘を称え合い、交流を深めました。

 

④イベントでの印象的なエピソード。

私が1番印象に残ったのは、1日目から順調に作業を進めていたチームが3日目の朝、アイディアを突然白紙に戻したことです。話し合ううちに、「なぜ、私たちがこのビジネスをやるのか」という問いにぶつかり、自分たちの強みである「オタク」を活かしたアイディアに切り替え、見事優勝を果たしました。その他のチームもコーチングセッションで、自分達のアイデアはビジネスとして成立しないということが判明し、「ピボット(スタートアップ用語で、路線変更という意味)」を行っていました。また、参加者の方が、「起業は、魔法のようにある日パッとアイデアが浮かび、それがビジネスとして成立すると思っていたが実際はそんな簡単なものではなかった」と言っていたのも印象的でした。起業は、アイデアよりもアイデアを実現させることが重要です。参加者は、3日間を通して起業の難しさを痛感したと共に、自分がどんな社会問題を解決したいのかを深く考えました。

 

⑤イベント開催までに苦労したことや、それを乗り越えた方法。

開催までに苦労したことは、ISAK外の参加者を集めることでした。どうしたら私たちのイベントの良さが伝わるのか、何が魅力なのかを考えました。様々なソーシャルメディアに掲載することで、より多くの人の目に留まるようにしました。

 

⑥今後の展望。

今後は、ISAK内で私たちのパッションや、ミッションへ共感してくれる新たな仲間を見つけ、引き続きEntrepreneur Weekendを開催していきたいです。Entrepreneur Weekendを通じ世界に新しいイノベーションを起こしたいと考えています。

 

最後に、参加者の皆さん、参加してくださってありがとうございました。いつでもISAKキャンパスに戻って来てください!運営一同、皆さんとまたお会いできる日を楽しみにしております。

また、コーチ、ジャッジの方々、お忙しい中来てくださり、ありがとうございました。

引き続き、Entrepreneur Weekendを宜しくお願い致します。

 

葉月