考えるのが止まらない! | UWC ISAK 生活日記

UWC ISAK 生活日記

UWC ISAK Japanの生徒による非公式ブログです。
「一度しかない人生。自分の個性を生かして思い切り生き、自らの立つ場所から世界を変える。(UWC ISAK Japan Webより)」

こんにちは。紅葉です!

 

赤柴のブログ、読んでいただけましたでしょうか?新入生がブログを書いてくれて嬉しい限りです!「ブログ読んでました!」と入学後開口一番に言ってくれた後輩もたくさんいて、一年前の自分を見ているようで感慨深くなっています...。

 

G11になって、IBが始まったのですが、全くIBについてブログを書いていなかったことに気づき...。今日は、私の好きなIBの科目、TOKを紹介したいと思います!

 

まず最初にIBの概要の復習ですが、選択6教科とEE(4000語の論文)、CAS(プロジェクトやボランティア)、そして、今日のメインテーマであるTOKで構成されています。ちなみに、どんなに6教科で最高点数を取っても、CASやTOKが基準に満たなかったらディプロマ資格をもらえません。

 

今日紹介するTOKというのは、先ほど書いたようにIBの主要6教科ではなく、少し特別な位置付けにあります。TOKはTheory of knowledge(知の理論)の略で、大雑把にいうと知識についての哲学です!「知識とは何か?」と大きなクエスチョンから始まり、知ることとは何か、知識はどうやって作られるのか、知識はどうやって正しさを測るのか、知識はどう影響されるのかということについて考え、知識への理解を深めます。

 

授業は、ディスカッション→学問的な理論のインプット→アウトプットで構成されていて、ディスカッションがインプットの前にあることで、ディスカッションで膨らませた考えが理論のインプットで整理されていくのが面白いです!

例えば、「あなたは信念が真実だと思いますか?(Which beliefs do you think true?)」という質問のもと、「あなたはIBのすべての教科で7を取ることができる (You can achieve 7 in all subjects in IB)」というお題についてディスカッションをしました。ディスカッションでは、「実際に満点を取る人もいるから、努力次第では可能なのでは?」という意見の人もいれば、「私はそんなに7を取るために努力できないから無理だと思う」という意見もあり、「youというのが一般論なのかそれとも自分のことなのか?」とお題の定義について考えている人もいて、多様な意見が交わされました!私は最初、真実派だったのですが、みんなの意見を聞いてるうちに、「満点を取ることができる」可能と「満点が取れる」事実は異なるなと思ったり、そもそも全員が7を取れたらIBの意味がないなと思ったり...。ディスカッションを通して、たくさんの視点が生まれて自分の考えが変化していくのが、楽しいです!

その後、真理の対応説・整合説・実用主義的理論と体系的にまとめられた理論を通して、真実について学問的に学び、迷信や想像上の話をもとに真理が構成される仕組みについてポスターを作りました!ちなみに私が選んだのは、トイレの花子さん。花子さんの怪談話のどんな要素がどのように人々の真実として浸透しているかを扱いました。

 

他にもバイアスをデモンストレーションしたビデオを作ったり、飢餓状態で人肉を食べる倫理についての模擬裁判をしたり、ととてもユニークな授業が多いです!

 

正しい答えがなく、ディスカッションベースで授業が進むので、学びを実感するのが難しくつまらないという生徒もいますが、私はこのTOKが大好きです!IBの主要教科の学習でたくさんの知識をインプットされます。もちろん、それらを覚えてテストで満点を取ることは大切です。しかし、本当にその公式が正しいのか、歴史の教科書にバイアスはかかっていないかと、何かを知るとは何かということの根本にかえることが、知識を能動的に活用してアップデートしていくために必要なのだと思います。(いちいちそれを考えていたら、IBの勉強は進みませんが...。)IBにTOKが必須である理由はここにあると個人的には思っています。

 

考えることが好きな私は、答えが明確にないからこそ、ずっとずっと考えてしまいます。TOKのクラスメートは考えが深くて、面白い人が多く、先生もファシリテーションが上手なので、私の考えるアクセルがどんどん加速されまくっています。授業が終わった後も、議論し続けることもしばしば...。そのため、TOKが終わったあとは、いつも血糖値が下がり、チョコレートをつまんでいます....笑。楽しいけど、ちょっと疲れる授業です。

 

今度は他のIBの教科についても紹介したいと思います!

それでは、また〜(computer scienceの課題終わらせねば....)

 

 

紅葉