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年齢とともに目の下がくぼんできたら？
実際の年齢より老けて見えるだけでなく、
疲れた印象を与えてしまうこともあります。
目の下のくぼみを改善する方法には様々な
選択肢がありますが、忙しいワーキングママや
会社員の方々には、即効性のあるフィラーを
選ばれるケースが多いです。
フィラーが一般的になった今では、
溶けるタイプのヒアルロン酸フィラーと、
溶けない半永久的なフィラーに分けられます。
ヒアルロン酸フィラーは、
「ヒアルロニダーゼ」という成分の注射で
比較的簡単に分解・除去できるのが大きなメリットです。
特にデリケートな目の下などには、
除去しやすいフィラーを選ばれる方が多い傾向にあります。
しかし、溶けるはずのヒアルロン酸フィラーであっても、
注射では分解されず、外科的な処置が
必要になるケースもあるのです。
今回は、ヒアルロン酸フィラーを注入したのに溶けない理由や、
そのような場合の対処法についてご紹介いたします。
溶けるフィラーなのに、なぜ溶けないことがあるのでしょうか？
多くのヒアルロン酸フィラーは、
「ヒアルロニダーゼ」と呼ばれる分解酵素の注射に
反応し、きれいに溶けるのが一般的です。
しかし、体内に注入されたヒアルロン酸フィラ
認識されることがあり、それによって
免疫反応が起こる場合もあります。
特に、フィラーを一度に過剰に注入した場合や、
適量を丁寧に注入したとしても、
目元の表情筋の動きによって時間とともに
フィラーがしこりのように固まってしまうケースもあります。
見た目ではひとつの塊のように、膨らんで見えることがあります。
しかし、実際に手術を行ってみると、
複数の小さなカプセルに包まれた
粒状の状態になっていることが多いのです。
すでにフィラーがカプセル化されてしまっている場合、
ヒアルロニダーゼを注射しても、
カプセル内部のフィラーには届かず、
結果として分解されないことがあるのです。
このカプセルを作るのも、体の免疫反応の一種ですが、
それよりもさらに強い免疫反応として現れるのが、
肉芽腫の形成です。
病院にいらっしゃる患者様の中には、
フィラー注入直後は問題なかったものの、
時間が経つにつれて施術部位が
腫れたり引いたりを繰り返し、
硬さを感じるようになったと
訴える方が多くいらっしゃいます。
腫れる直前に、体調に変化が
あったという方も少なくありません。
例えば、疲労を感じていたり、
風邪をひいていたり、ワクチン接種を
受けたタイミングで場合には、肉芽腫の
可能性を疑う必要があります。
目の下に注入された溶けないヒアルロン酸フィラー、
どのように除去すればよいのでしょうか？
まずは超音波検査でフィラーの位置や
状態を確認することが重要です。
そのうえで、フィラーがどの深さにあるのかを把握し、
外科的なアプローチでの除去を行うのが適切です。
ヒアルロン酸フィラーの除去方法
① 結膜を通して除去する方法
皮膚のたるみが少なく、フィラーが目元から
あまり離れていない場合に適した方法です。
② まつ毛の下（下まぶたの皮膚）を切開して除去する方法
注入された異物の量が多い場合や、
すでに老化やフィラーによるたるみが生じており、
同時に修正が必要なケースに適しています。
また、フィラーの位置が小鼻の横やミッドチーク、
頬骨の外側など、目元から離れた
部位にある場合にも有効なアプローチです。
目の下に残ったヒアルロン酸フィラー、
なぜ“切らない方法”はおすすめできないのか？
患者様の立場としては、できるだけ
切らずに処置を受けたいという
お気持ちはとてもよく理解できます。
一般的に言われる「非切開法」とは、
皮膚に小さな切開を加え、
カニューレを使って結節部分を細かく砕き、
吸引または押し出すことで取り除く方法です。
超音波検査で、ひとつの大きな
塊として確認できるような、比較的除去が
簡単なケースでは、選択的に非切開法を
試すことも可能です。
ですが、実際にはこのようなケースでは、
ヒアルロニダーゼによって分解
できることがほとんどです。
そのため、すでにヒアルロニダーゼで
溶けなかった場合には、非切開法での
対応はほとんど行われません。
では、ヒアルロニダーゼでの分解が
効かなかったフィラーの場合は？
フィラーが小さな粒状になっていたり、
肉芽腫が形成されて周囲の組織と
癒着している可能性が
高いケースもあります。
このような状態で非切開法による
除去を試みると、十分に取り切れない
リスクが高くなってしまいます。
特に皮膚が薄い目の下の部位では、
非切開で処置を行った場合、
たとえ異物のサイズが小さくなったとしても、
残存フィラーや線維組織が手術除去に比べて
多く残ってしまう可能性が高いのです。
そのため、当院ではできるだけ切開による
外科的除去をおすすめしています。
目の下にフィラーを注入する際に注意すべきポイントは？
最も大切なのは、適切な
量を注入することです。
過剰な注入は不自然な
仕上がりになるだけでなく
さまざまな副作用を引き起こす
可能性があります。
施術後に副作用が出ることもあるため、
施術前と比べて違和感がないか、
経過をよく観察することが大切です。
万が一、異常を感じた場合は、
施術を受けたクリニックに早めに
相談することが最善の対応です。
今日は、ヒアルロン酸フィラーが溶けない
原因や、目の下のフィラー施術に
ついて詳しくご紹介しました。
簡単な施術と思われがちなフィラーですが、
目の下は特に注意が必要な部位です。
フィラーが溶けないからといって、
安易に追加の注射をしたり、無理
に除去を試みるのではなく、
専門医と相談したうえで、適切な方法で
対応することが最も大切です。
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