英語風日本語 | ヴァージニア日記 ~初体験オジサンの日常~

英語風日本語

書くことがない時は、他人のネタでも拝借ということで、

ブログ友達のぜのぱすさんが前に書いておられたテーマ をちょっとお借りします。


英語の単語がもとにはなっているが、それを日本流にアレンジした語や表現で、

英語にはそういう語や表現が見当たらないものを、

ジャパニーズ・イングリッシュと言ったりするが、ちょうどあれの逆の話。


日本語にはそういう語や表現は見当たらないか、あるいは普通の人はほとんど使わない

のに、日本を離れて長い期間外国に住んでいる日本人が、(おそらく英語その他の西洋語

を頭の中で無意識的に日本語に直訳して)用いてしまうような日本語表現についてである。

イングリッシュ・ジャパニーズ(英語風日本語)とでも言おうか。


ぜのぱすさんが挙げておられた例の一つは、「週日」という語である。

この言葉、たしかに日本語にないわけではなく、ちゃんと広辞苑には載っている。

しかし、日本では、土日祝日以外の日という意味では、「平日」という語を使うのが普通だろう。

それに比べ、外国生活の長い日本人の間では、この「週日」という表現の頻度が非常に高い。

ぜのぱすさんがおっしゃるように、これは Weekday という英語をそのまま無意識の

うちに日本語に翻訳してそう言っている場合が多いと思われる。

(おそらく、普通の日本人が「しゅうじつ」という言葉を耳から聞いたとすると、

かなりの割合で「終日=一日中」という風にとるのではないだろうか?)



私の知人に、32歳で渡米されて以来在米生活40年を超えるO先生(日本人で、アメリカ

の大学の教授)という方がおられる。

10年以上前、この先生が編集された英語の本を私が日本語に翻訳したために知り合った

のだが、このO先生と日本語でやりとりしていると、書き言葉(手紙やeメール)でも、会話

でも、ときどきこちらが 「エッ?」 と思うような日本語表現にぶつかることがある。


たとえば、

「おそばせながら・・・」

普通は、「遅ればせながら」だと思うのだが、「遅れる」は「遅い」とも読めるので、

こういう表現が出てくるのだろう。

(ただ、googleで検索すると、「おそばせながら」という表現はいくつか出てくるので、

日本語として間違いというわけではないのかもしれないが・・・)

まあ、上は英語とは関係なく、単に長い間日本語をあまり使っていないからに

すぎないのだろうが、

以下のような、いかにも英語を直訳したような文章もよく出てくる。

「彼にもらった原稿は私を困惑させてしまってねえ・・・」

英語ではこういう無生物主語の文章はよくあるが、さすがにそれを日本語に

直訳すると、いかにも不自然である。


ぜのぱすさんはもう一つ、「美しい日」(←beautiful day)という表現を挙げておられたが、

これに関しても、私の知人のT先生の用例がある。

T先生は10年ほど前に定年退職された元大学教授だが、
一緒に飲みに行き、アルコールが回っていい機嫌になると必ず、

「今日は美しい晩だな!」

と何度もいうのが口癖である。

「美しい日」でも「美しい一日」でもなくて、「美しい晩」というところが非常に味わいのある言葉

だと思うのだが、いかがだろうか。

そう言えば、

このT先生も、英語の先生! でした。。。