父が転勤族だったので、同じ所に長く住んだことがない。
だから、故郷への思い入れなどは全くない。
引っ越しは、定期的な習慣みたいなものだった。
引っ越しには別れがつきものだが、去り行く者は日々に疎しく、新しい出会いが思い出を上書きしていく。
今、年度末になり別れの季節などとの話を聞くと、いささか鼻白む。
そもそもが、就学、就業、生活等の最低限の付き合いを除き、気の合った者以外付き合いはしない。
気の合った者は、離れていても続くので、別れの範疇には入らない。
特に仕事の付き合いなどは、好き嫌いの感情はご法度だ。
お互いムカつきながらもにこやかに、折り合いをつけながら進めていく。
そのため、基本的に仕事の付き合いは仕事だけとなり、退職後も続く付き合いはごく稀だ。
別れがつらいなどということは、その程度の付き合いに過ぎぬということだ。
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