ハイヤーセルフへの道(93)駆け巡る怒りその悲惨な光景を目にした私は、全身を駆け巡るような怒りに支配され、先ほど、父リチャードから譲りうけた剣を、その鞘から抜こうと腰に手を 置いた。そのとき、私の背後から「待つのだ」という重々しい声が聞こえてきた。私は、とっさに振り向くと、そこには、父リチャードが、鋭い目つきをして、娘のメアリーと共に立っていた。