
作家、片岡義男さんの著作の中に「5Bの鉛筆で書いた」というエッセイと言っていい文庫本がある。ぼくがこの本と出会ったのはマレーシアに行ったときだった。
マレーシアのペナン島に旅に行ったとき、あまりに暇だったのでコムタ・タワーのO.I.S NIKO-NIKO DOHという、日本の古本が置かれていたブックストアーに入った。
そのときに出会ったのだった。そのときのこの本の値段は4リンギット。
日本円にして約120円くらいだろうか?マレーシアの物価を考えると結構いい値段だと思った。それでもこの本を読んでいるうちにほしくなって、購入してしまった。
このエッセイの面白いところの1つとして、タイトルの長さがある。
例えば、“日本の醤油をタレに使って焼き上げたハンバーガーはキッコバーガーと言います。”“古い雑誌はタイム・マシーンだ、すてないで大事にとっておきたまえ、と誰かがどこかで言っていた。”“ホノルルのダウンタウン、キングス・べーカーリーから、ハワイアン・スィート・ブレッドをお届けします。”
タイトルは簡潔にと思いこんでいたぼくは、すっかりこのエッセイにやられてしまった。
“古い雑誌はタイム・マシーンだ、すてないで大事にとっておきたまえ、と誰かがどこかで言っていた。”
ぼくも日本に戻り、古い雑誌を出してみた。10数年前のエスクァイア日本版に早速、若き日のトムクルーズとポールマッカートニーを見つけることが出来た。缶のキリンラガービールのデザインも今とは違うしJALのロゴも今のデザインとは違っていた。確かにタイム・マシーンだと思う。
こうしてしばらく古い雑誌を眺めて今日は1日過ぎてしまった。