5-26 本当の名前は「大東亜戦争」 | 梁山泊

梁山泊

世は乱れ、民は苦しみ、日本も世界も荒れている。こんな時代に必要なこと、それは英雄豪傑が立ち上がること、そして絆を結び、友情を築き、個性と長所を発揮して、一致団結して弱点と短所を補い合って戦うこと。英雄豪傑を出でよ。

 そして武士道を再建し、侍精神を甦らせるためには、「日本建国の心」がいったいいかなる心であるか、これを知る必要があります。


 なぜなら侍精神の根幹の部分に、「日本建国の心」を、我々は見出すことができるからです。


 教育が破壊されてしまったことで、多くの日本人が「日本建国の心」、「日本建国の精神」を知りませんが、しかし「日本建国の心」は、世界にも誇れる素晴らしい心なのです。


 この小冊子を書いている2015年は皇紀2675年であり、〝皇紀〟とは初代天皇である神武天皇が即位された年を元年にしています。そして神武天皇が示された思想が「八紘(はっこう)一宇(いちう)」です。


 八紘一宇とは、全宇宙、全世界を一つの家として、すべての人類を兄弟と考える思想です。


 この八紘一宇こそ日本建国の精神にして、侍精神の根幹をなすものであり、我々日本人が忘れている「日本の心」とも云えると、私は思います。


 八紘一宇のこの思想・精神は、『タルムード』の「ユダヤの民こそ選ばれた民であり、非ユダヤ人はゴイムである」とする思想・精神とは正反対です。


 かつて日本がアメリカに追い詰められた頃、日本は孤立してどこも同盟を組む国がなく、ユダヤ人迫害を行っていたナチス・ドイツと同盟を組むことになりました。


 そして戦時中、日本は同盟国であるナチス・ドイツから、再三にわたってユダヤ人迫害に協力するように求められました。


 しかし首相、外務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、大蔵大臣の五閣僚、つまり内閣のいちばん重要なポストにある人々のあいだで会議が開かれ、その時の陸軍大臣の板垣征四郎という方は次のように述べられたのです。


 神武天皇がこの国を開かれたとき、天皇は「八紘を掩(おお)いて宇(いえ)となさん」と仰せられた。
 ユダヤ人を迫害するのは神武天皇のお言葉に反する。



 この板垣大臣の言葉によって、日本は同盟国であるドイツからのユダヤ人迫害要請を退けたのです。しかも日本は上海と満州でユダヤ人を保護したのです。


 ユダヤ人の迫害の三千年の歴史の中でも、同盟国から依頼されてもユダヤ人を迫害せず、むしろ逆に保護した国はおそらく日本くらいでしょう。これだけを見ても、ユダヤ人が日本に謝りたくなる気持ちが少し分かります。


 映画『シンドラーのリスト』では、オスカー・シンドラーという男性が、ナチス・ドイツから迫害を受けるユダヤ人を助ける話が描かれておりますが、「日本のシンドラー」と呼ばれる人に杉原千畝さんという方がおられます。


 この日本人は上司に逆らってまでユダヤ人にビザを発行して、ユダヤ人逃亡を助けました。ですからユダヤ人からすると、最初は安い労働力と富を目当てにユダヤ人を助け始めたシンドラーよりも、最初から善意で、しかも解雇覚悟でユダヤ人を助けた杉原千畝さんのほうが、評価が高いのです。


 こうした「全世界、全宇宙を家とし、全人類を兄弟とする」という八紘一宇の心を、国家の中心にすえているために、かつての日本は、「アジアの同胞を欧米列強国の植民地支配から解放して、欧米列強国に対抗できる一大勢力を築こう」と考えていたのです。


 というのもかつてのアメリカは、「アメリカが他国を侵略して、領土を拡大していくことは、神に託された明白な運命である」などという考え方を持っていました。この考えを、『マニフェスト・ディスティニー』と言います。


 そのためにフィリピン、グアム、ハワイはアメリカの植民地にされました。


 インドに行こうと西回りをして大陸を発見したコロンブス、そしてアメリゴ・ベスプッチによってこの大陸は「アメリカ」と名付けられ、アメリカ東海岸から「フロンティア精神」という美名で、原住民であったインディアンを虐殺し、黒人を奴隷にして働かせてアメリカは建国されていきました。


 そしてアメリカは、パナマ、キューバ、ニカラグア、メキシコ、ハイチ、メキシコ、ドミニカといった中米を次々と侵攻しました。そしてアメリカは、中米に侵攻する土地がなくなると、今度は西海岸から太平洋に船を出してアジア侵略を目指しました。


 その中継位置としてハワイを、次にグアムを暴力的に植民地にして、アジアのフィリピンにたどり着くと、60万人もの大虐殺まで行ったのです。


 ですから虐殺を行ったのは、日本ではなくアメリカや、そして天安門で虐殺を行った中国のほうであり、虐殺を行った国々が行っていない日本にたいして、「日本は大虐殺を行った悪い国である」と述べている矛盾があるわけです。


 そしてアメリカはさらに北へと攻め上り、日本と戦争をして、東京大空襲、広島、長崎にも原爆を落としたわけです。これが『マニフェスト・ディスティニー』という思想にとりつかれていたアメリカの簡単な歴史です。


 その他にも、インド、パキスタン、バングラデシュ、マレーシア、ミャンマー、スリランカはイギリスの植民地にされ、インドネシア、パラオ、ベトナム、ラオス、カンボジアはフランスの植民地にされてしまいました。


 ですからアジアでは、かろうじてタイとネパールが、アフリカではエチオピアを抜いてすべての国が、白人たちの植民地にされてしまったわけです。


 ちなみにもちろんですが、アメリカと同様にイギリスやフランスにおいても、ロスチャイルド・シオニストの力が絶大であることなど、言うまでもありません。


 だからこそかつての日本は、「アジアの同胞を解放して欧米列強国に対抗できる一大勢力を築こう」と考えたわけであり、この勢力のことを「大東亜(だいとうあ)共栄圏(きょうえいけん)」と云うわけです。


 そのために真実の歴史を知る人の多くが、先の大戦のことを「太平洋戦争」などとは呼ばずに、「大東亜戦争」と呼びます。なぜなら「太平洋戦争」という名前は、真実を覆い隠したいアメリカ・GHQが、勝手につけた名前だからです。