甘やかされるとなぜ人の話が聞けない子になるのか!
甘やかされると「先生や友達の話が聞けない子」になります。
甘やかされた子は、自分に関心があるのであり、他者に関心を持たなくなるからです。
他者に関心を持つときは、自分が相手にかまってほしかったり、何かをしてほしい時、自分の欲求を満たしてくれそうな時です。
残念ながら、「相手に関心を持つ」という事ができないとコミュニケーションは下手になります。
多くの母親は友達と仲良くしてほしいと思っています。
ですが、残念ながら友達との人間関係で失敗しやすくなります。
友達との関係は〈対等な関係〉の上で成り立ちますが、甘やかされた子は、「上目線」で友達と付き合ったり、自分の寂しさを埋める為や自分の利益の為に友達を作ろうとしがちです。友達に私ができることは何か?ではなく私の為に友達になってほしいという事です。自分中心だから、相手との関係が上手くいかなくなることが多くなるのです。
自分の主張ややりたいことが優先で、相手の話を聞いたり受け入れたりすることができなくなります。
これでは、イジメや友達関係でトラブルが起こるのは当たり前です。
頭が良い、運動ができるは「能力」であり「やさしさ」ではありません。
恐らく、私たち大人でさえも「気持ちをわかってくれる」「優しくしてくれる」「対等の立場で付き合ってくれる」から友達になりたいと思うのではないでしょうか?
話が聞ける子、思いやりがある子に育てるには?
「母親自身が子どもの気持ちをわかろうとしたり、話を最後まで聞いてあげているか?」
ここから始まります。
・早くしなさい!片づけなさい!宿題しなさい!
・~しなくて大丈夫なの?
・世話をしてあげないと、うちの子はできない。
と口出し手出しをしていると、子どもはどんどん自主性が奪われ、依存的な子になって行きます。
話が聞ける子、思いやりのある子に育てるには以下の2点をお勧めします。
①子どもの自立教育をする
②母子関係を対等にする
という事です。
①子どもの自立教育をする。
儒学者 橋本佐内先生は「稚心を去る」という言葉を残されました。0歳では100%依存状態にありますが、1歳、2歳、3歳となるに従い、物凄い勢いで子どもは成長していきます。ところが、子どもを心配したり、可愛がりすぎて甘やかしてしまうと、体は大きくなっていっても、中身の成長は赤ちゃんで止まってしまいます。
体と心が平等に育ってこそ、健全な成長なのですが、体と大きいのに精神が赤ちゃんや幼児っぽい子が多いのは気のせいでしょうか。親は、天が与えた子どもの内なる能力の発達を見逃さずに、少しずつ手を離さねばなりません。
教育とは、失敗を重ねながらも「できないことができるようになる」ことなのです。
・できないことができるようになる
・自分のことは自分でできる
と自信と責任感が身についていきます。
②母子関係を対等にする
自分のお腹を痛めて産んだわが子が可愛いと思うのは、当然のことだと思います。
・自分がした失敗や辛い思いは子どもにはさせたくない。
・子どもが笑顔でいてくれると安心と幸せを感じる。
・私が守ってあげなきゃかわいそうだ。
と思いがちです。
しかし、考えてみてほしいのです。
子どもの人生は子どものものであり、親が代わってあげることはできません。
・自分がした失敗や辛い思いはさせたくない
→失敗からどう立ち上れる子に育てるか?辛い思いがあってもそれを乗り越えられる子にするにはどうしたらよいか?を考えて教育する方が幸せになると思いませんか?
・子どもが笑顔でいてくれると安心と幸せを感じる。
→人間は、常に笑顔でいられ、いつでも幸せを感じられる人などいません。笑顔になれない時はどう考えれば笑顔になれるのか?子どもが笑顔になれない時でも、親がぶれずに信じて見守れる親になるにはどうすればよいのか?という親としての自己成長をする為に学ぶ方が大切なのではないでしょうか?
・私が守ってあげなきゃかわいそうだ。
→母親がいなくても、人に協力できたり、人の助けを得られるような人間に育てる必要があるのではないでしょうか?
まずは、母親自身が自分に自信を持ち、自分軸を持った母親になることが大切だと思います。
子どもを「未来の大人、一人の人間」として尊敬・信頼し対等な人間関係を作ることがポイントです。
かわいそうではなく、うちの子なら大丈夫!
できるはずがないではなく、どうしたらできるのか?
私がいないとダメではなく、私がいなくても他人とどうすればよい関係を作れる子になるのか?
という視点で、支配と依存の親子関係から脱却して、まるで親友のような関係になると、良い親子関係が作れます。
親しき仲にも礼儀ありです。
母子関係は「子どもの人生の基本」になるのです。