伊吹亜門さんの「仇討禁止令」を読みました
紙魚の手帖Vol.15に掲載された短編です
攘夷派と開国派が議論をするということになり、主人公の鹿野師光が開国派のパネリストとして招かれます
会場では、祇園でも有名だったという今は引退した料理人が呼ばれ、豪華な食事が振る舞われることになっていました
その料理人は、会場に一番乗りしていた師光が以前横浜にいたことがあると聞くや不審な挙動をみせます
さらに、その料理人の妻が「藩邸が火事になったそうです」と告げたため、師光は会が始まる前に藩邸にトンボ帰りすることになります
慌てて戻った師光でしたが、火事など起こっておらず、どうやら料理人夫妻は嘘をついてまで会場から師光を排除したかったようです
実は料理人夫妻には、大切な跡取り息子を攘夷派の武士に殺された過去があるというのですが、なぜ師光を遠ざけようとしたのか?
なるほど復讐にはそんな方法もあるのか、とうならされるひねりが見事でした
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