柄刀一さんの「ジョン・ディクスン・カーの最終定理」を読みました
未解決事件についてカーが書き残したメモをもとに、大学教授と学生たちが合宿先で議論を繰り広げます
「フランドル魔弾事件」と「イーストエンド人体発火現象事件」の考察は悪くなかったですし、合宿中に起きた不可能殺人事件の犯人の正体には工夫がありました
遺伝する悪という設定も魅力的です
ただ、短編を改稿して長編にしたという本作の成り立ちからか、全体的にちょっと冗長でした
過去の事件の考察を「イーストエンド人体発火現象事件」に絞るか、キャラクターに個性を持たせれば、もっと読みやすかったかもしれませんね