道尾秀介さんの短編集「いけない」を読みました
不可解な犯罪が頻発するという蝦蟇倉市を舞台にした競作短編集「蝦蟇倉市事件」(2010-08-10)に収録されていた短編が最初の作品になっています
さらに、その後の作品も蝦蟇倉市を舞台にした短編になっていました
冒頭の作品は、2010年の時と同じく、改めてこねくり回しすぎという感想
他の作家さんとの競作であったため、違いを出さなくてはという力みがあったのでしょうか
同じ設定での連作となったためか、2編目も同じような印象でとにかく読みづらい
しかし、3編目はまあまあで、最後のページをめくったところに事件の真相をほのめかす1枚の写真が示されるという本書の仕掛けが生かされていました
そして、その工夫が一番生かされていたのがラストの短編
冒頭の作品の内容もうまくすくい取っていて、本シリーズトータルでの印象をアップさせていました
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