三津田信三さんの「白魔の塔」を読みました
「黒面の狐」(2016-11-26)に続くシリーズ物ですが、十分面白かった前作をはるかに超えるできばえで、個人的には三津田さんの全作品の中でもトップクラスにランクされる作品だと感じました
主人公は戦後間もないころに灯台守を志願するようになり、太呴埼灯台での勤務を経て、轟ヶ埼灯台に赴任することになります
その付近には白もんこと呼ばれる物の怪が出るとされており、主人公は灯台にたどり着くまでに様々な異変に出会うことになります
森に入る前にお世話になった旅館で「必ず明るいうちに食べてください」と言って渡されたお弁当を、夜になってから道に迷ってたどり着いた怪しげな一軒家で食べようとしたときの話はすごく怖い!
ようやく灯台にたどり着いたときの話も怖い!
さらにすごいのが、様々な怪異が一応合理的に説明された後にどんでん返しのラッシュが来て、そこからのラスト
本作のタイトルがどんピシャできまっており、ビジュアルが目に浮かんできて記憶を失いそうになるほど怖い!
怖さと物語の面白さが見事に調和しており、最高に満足しました
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