米澤穂信さんの「ない本」を読みました
小説すばる8月号に掲載されている新作短編です
主人公は、図書委員をしている男子高校生二人組
彼らのところに、ある生徒が「先週自殺してしまった友人が最後に読んでいた本を探してほしい」と依頼しにきます
友人が亡くなる直前、教室で遺書らしきものを本に挟んだところをみたというのです
本の特徴を聞き取りながら絞り込んでいく二人
そして、依頼の真相とは?
「バーナード嬢曰く。」にも出てきそうな、本の装丁あるあるを梃子にしたアイデアは素敵でした
本についての見解に一致を見た二人が、その奥にある真相についてそれぞれ別の意見に至るところも巧みな流れで、とても満足しました