ピーター・スワンソンさんの「そしてミランダを殺す(The Kind Worth Killing)」を読みました
妻の不貞を知ったテッドが、たまたま空港のラウンジで話しかけてきたリリーに酔ったついでにそのことを打ち明けたところ、殺してしまうことをもちかけられます
すっかりその気になったテッドでしたが、第1部のラストでひとまず「衝撃の結末」を迎えます
これは想定内でしたが、第2部の冒頭にはさすがに驚かされました
また、潔癖でサイコパスであるリリーの過去はともかく、テッドの過去をしっかり掘り下げたところは素晴らしかったですね
リセット体験
その後はちょっとご都合主義的なところもあり、刑事のパートは余剰でした
皮肉なラストもかなりの「あるある」でしたが、作中でパトリシア・ハイスミスの名前が取り上げられるために、自然と「太陽がいっぱい」のラストを想起させられました
そういえば、登場人物がリリーに電話のベルを二度鳴らして合図するところも「郵便配達は二度ベルを鳴らす」みたいでしたね
そういうおしゃれなところを込みにしてトータルでは十分満足で、他の作品も読んでみたいと思います
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)
1,188円
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