ミシェル・ウェルベック/地図と領土 | 弁護士宇都宮隆展の徒然日記

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くにたち法律事務所@吉祥寺 東京大学法学部卒 東京弁護士会所属(35489) レアルマドリー・ボクシング・小説・マンガ・音楽・アート・旅行・猫などが中心のブログです

ローマにつきました

行きの機内では、まずミシェル・ウェルベックの「地図と領土」を読んでました

この作者の「素粒子」には、かつて感銘を受けたことがあります

個々のエピソードが素晴らしい上に、最後に自分好みの大掛かりな奇想が仕掛けられており、言うことなしでした

そこで本作を手に取ってみたわけなのですが、これは小説トータルとしては正直失敗でしょう

第三部以降はまるまる余計に感じましたし、ラストもありきたり

「鬼才ウェルベック最大の衝撃作」という帯のコピーには、残念ながら偽りありと言わざるを得ません

もっとも、個々のエピソードにはみるべきところも少なくなく、読んで後悔ということはありませんでした

この方は孤独を描くのがホントに巧くて、今回も感じ入る箇所はありましたね