平野啓一郎さんの「透明な迷宮」を読みました
「新潮」2月号に掲載されている短編です
ハンガリーに出張した主人公の男性が、ほんの少しあまった時間で、たまたま知り合った「ミサ」という女性といっしょに「忘れてしまいたいけれど忘れられないような」特殊な体験をします
ここの描写はなかなかスリリングで、一気に小説に引き込まれました
「ミサ」といっしょに日本に帰る約束をしたにもかかわらず、ただ一人日本に帰ることになった主人公は、その後日本で再び「ミサ」に会い・・・
本作ではある小説的手法が用いられています
それは十分に効果をもっていますし、ラストも巧くはまっていました
ただ、そうじゃないパターンで進んだバージョンも読んでみたかった気がします