柳広司さんの「キング&クイーン」読了
明らかにボビー・フィッシャー氏をモデルにとって、例の事件を素材にした作品です
器用にまとめられた作品で、決して悪くはないのだけれど、ストーリーにしてもキャラにしても、フィクションとしての存在感に欠ける感じがします
「事実は小説より奇なり」の言葉のとおり、フィクションの枠組を超えたリアルな出来事は少なからず存在するわけですが、本作のように、そこにあまりによりかかってしまうと、小説としての魅力が失われてしまうと思うのです
そういう意味で、「ジョーカーゲーム」や「ダブルジョーカー」の方が評価できますね