2010-08-10 の当ブログで鎌倉について言及したついでに、今回は鎌倉を舞台にしたマンガについて紹介します
私の最も好きなマンガ家の1人である吉田秋生さん(2008-03-15 参照)の「ラヴァーズキス」と「海街diary」です
「ラヴァーズキス」は私が20代中頃の作品で、単行本2冊の短編です
高校生の男子3人女子3人をめぐる人間関係を叙情的かつスタイリッシュに描いた作品で、同一の場面について視点の主体を入れ替えてリピートすることによって、各人の気持ちがよく伝わってきました
ただ、少々生硬で登場人物への感情移入がしづらいと感じるところもあり、やはり「BANANA FISH」には及ばないという評価でした(そもそも全くタイプの異なる作品ですが)
その「ラヴァーズキス」の関連作品が「海街diary」です
現在不定期連載中で、単行本は3冊でています
登場人物の何人かは共通しており、時系列的には「海街diary」の方が「ラヴァーズキス」の少し前ということになっています
鎌倉の古い家に住む三姉妹が、異母妹を引き取り4人で暮らしていく話なのですが、吉田さんの感性には本当に驚かされます
15年前の「ラヴァーズキス」の頃より若返っているといっても過言でなく、まるで初期の「川よりも長くゆるやかに」のころの感性がそのまま維持されているかのようです
「ラヴァーズキス」でみられた生硬なところもなく、「BANANA FISH」と並び立つほどの、まさに代表作でしょう
50歳を超えてこんなにみずみずしい作品を世に出せるということ自体、ホント尊敬できますね
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