俺は中学時代に「読書クラブ」というのに入ってたんですよ。
野球部とかサッカー部とか吹奏楽部とか、そういうのに入ってない奴らが放課後に集まって、
皆で本を読みましょう、とかいうクラブだったんですよ。
で、あるとき、顧問の先生が
「じゃあ、夏休み明けに発表会をやるので、各自、好きな本の、読書感想文を書いてきてね」
と言うのです。
で、中学生の時分ですから、大抵、“中学生らしさ”を感じる本を選びますよね、普通。
ちょっと斜に構えた、背伸びをした中学生であっても、
サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』とかになりますよね、普通。
で、夏休みが明けて、発表会の当日になりました。
顧問の先生がこう言いました。
「じゃあ、まずは、A君、あなたが発表してください」
すると、A君は、「はい」と返事をして、黒板の前に立って、
皆の前で、このように発表を始めました。
「池田大作先生『人間革命』を読んで」
Σ(゜Д゜lll)エッ!?
なんか、顧問の先生が、急に、「あぁ…↓↓↓(汗)」って、物凄くバツが悪そうな表情になり、
そして、教室全体がシーンとしたお通夜のような雰囲気になり、
まだ子供だったので、具体的にはよくわからなかったけど、
「なんか、この国には、触れちゃいけない領域があるのだな」
って、中学生ながらにすかさず悟りました。そのときに。
これが、俺の、中学時代の、一番の思い出だ(笑)