本国で1970年にリリースされたアルバム『Soleil』は日本では『アルディのおとぎ話』と題されて1973年に発売されました。

 私はオリジナルのアナログ盤ではなく、後にCD化されたものを所有していますが、本アルバムで特筆すべきことは、「ふたりの天使」(1969年)で鮮烈なデビューを飾ったサン・プルー(当時20代前半!)をアレンジャーとして起用していることではないでしょうか?

 

 まずはサン・プルーがアレンジを担当した2曲をお聴きいただきましょう。

 

 まずはA面4曲目の“Effeuille-Moi Le Coeur(心のパノラマ)”からどうぞ。

 

 「安定の」フランソワーズ・アルディの歌声を、見事にサポートするピアノと弦のアンサンブルがいかにも、サン・プルーらしいクラシカルな響きですね。

 

 次はB面4曲目の“太陽(Soleil)”をどうぞ。

 

 弦の響きにサン・プルーらしさが感じられますが、それ以前にメロディが余りフランスらしくないな...と思っていつも聴いていました。今回改めて調べてみたところ、原曲がアメリカのサンディ・アルパート“Sunshine”という曲であることが判明しました。

 

 この透明感溢れる歌声もいいですね。

 

 

 

 本アルバムからもう1曲、“ San Salvador(幻のサン・サルバドール)”をお聴きいただきましょう。そうです、あの映画音楽で有名なスペイン民謡が原曲です。

 

「ミシェール、ミシェール!」と叫びながら雑踏に消えていく幼いブリジット・フォッセーの姿が印象的でしたね。