10回目にして初めて、《次世代シャンソン歌手発掘コンテスト歌唱審査》を聴くために上京しました(これまでの開催が平日で、今回が土曜日❗️)。

 

 会場は代々木上原にある《けやきホール》

 

 この日は30年来の友人Hくんと高崎駅で待ち合わせ、10:14発の特別快速のグリーン車に乗って、まずは缶ビールで乾杯。

 

 新宿西口でランチの場所を探しながら、NSビル(目的の串揚げ屋さんはありませんでした...)経由で東京都庁の南展望室へ(たぶん20年ぶり?!)。

 

 再び西口繁華街に向かい、「立ち食い寿司」店に入店。「立ち食い」と謳いながらも、還暦過ぎの我々は椅子席を選択。

 

 寿司(ネタが絶品でした❣️)と日本酒(あれれ、銘柄を失念...)で一杯。

 

 ほろ酔い気分で小田急線に乗り、代々木上原に移動。

 

 さてコンテストの感想ですが、まず最初に感じたことは、参加者が「僅か」16名であったこと(過去には30人を超えていたことも...?)。

 

 そして二つ目は、コンテストで歌われる曲が変わり映えしないこと。

 たとえばミシェル・サルドゥの曲が3曲(「青春の旅立ち」✖️2/「青春の翼」)。パトリシア・カース「はかない愛だとしても」の歌唱が二人。

 そしてピアフ(2曲)、ブレル(2曲)、ベコーアズナヴール等々。

 

 そんな中でちょっと驚いたのがWen Shuさんが歌われた「胸の高鳴り」でした。

 タイトルを見た時には「知らない曲だなぁ...」と思っていましたが、何とこの曲でした。

 

 

 

 彼女はフランス語で歌い始め、途中日本語詞に変わり、再度フランス語に戻るという構成で歌ってくれました。

 

 日本で言えば、「平成以降」の曲は先に挙げた「胸の高鳴り(Et Bam)」「サンジェルマンへおいでよ(Viens à Saint-Germain)」そして「はかない愛だとしても(Il me dit que je suis belle)」の3曲だけで、21世紀に絞れば「胸の高鳴り」の1曲のみなのです。

 

 どうも日本では「シャンソンとはこうあるべき」といったような「足枷」があって、「これはシャンソンじゃなくて、フレンチポップスよ」などという妙な「偏見」があるような気がします。

 

 歌っている歌手は全員が29歳以下なので、今、フランスで同世代の若者たちが好んで聴いている歌にも果敢にチャレンジして欲しいと思います。

 日本の「若者たち」の目を「シャンソン」に向けるためには、このことが「必須」なのではないでしょうか?

 

 新しいシャンソンを引っ提げて、ギターの弾き語りやバンドでコンテストに臨むといった「型破り」の出場者が現れんことを大いに期待しています。

 

 最後にもう一つ。

 これは私だけの意見ではなく、過去にコンテストを聴きに行った方々や、今回聴きに来ていただき「お客さん」たちの「総意」だと思うのですが、コンテストのあり方への提言です。

 

 歌唱審査が終わって、審査員の方々が別室に移動してコンテストがそのまま終了となるのですが、できれば、その審査の時間に、前年の「優秀新人賞」を受賞された方々のミニ・コンサート等を開催し、その後に「優秀新人賞」5人の発表までやってしまうというのはいかがでしょうか(参加者の人数にもよると思いますが...)。

 

 そうなればコンテストそのものが大いに盛り上がり、お客さんの動員にもつながると思いますし、一方で「優秀新人賞」を受賞されて方々の「育成」にもつながると思います。