多分、『中1コース』(学研)だったと記憶しているが、カトリーヌ・ドヌーヴのポートレートが巻頭ページに載っていた。
「世の中にこんなに綺麗な人がいるんだ...!」と、当時12,3歳のユトリロ少年は驚いた...。
高校生になって、多分、土曜日の午後のロードショー(TV)で、初めて『シェルブールの雨傘』を観た。
セリフも全て歌で綴られるミュージカルではあったが、全く違和感なく、映画の世界に引き込まれた(もちろんミシェル・ルグラン の音楽にも!)。
同じ頃、『ラヴ・サウンズのすべて(?)』というレコード(CBSソニー)を購入し、アンドレ・コステラネッツ楽団の「シェルブール〜(I Will Wait for You)」がお気に入りとなった。ただし、なかなかCD化されたものが見つからず、つい数年前にようやくゲット!
お聴きいただきましょう。
大学生になって間もなく、ピエール・ポルト&ダニエル・リカーリの来日コンサートに行き、本物の(!)「シェルブール〜」を聴く。映画のカトリーヌ・ドヌーヴの吹き替えを担当したのがダニエル・リカーリでした。
数年後、サークルの後輩が『シェルブール〜』のビデオソフトを購入したということで、彼の実家で観賞会。当時のビデオソフトは1万5千円くらいはしたと記憶している。まだレンタル・ショップもなかった時代の話。
2001年1月27日、東京で大雪が降った日(渋谷で道に迷って遭難しかかる?)、私はオーチャードホールでミシェル・ルグラン の来日コンサートに行った。
この時に聴いた「シェルブール〜」(ミシェル・ルグラン とマリー・ザモラのデュエット)に「鳥肌立ち!」。
その後、2007年11月1日、再度オーチャードホールにてオーケストラ公演に行く。この時はクリスチャンヌ・ルグラン (ミシェルの姉、かつてスイングル・シンガーズに在籍)とのデュエットで「シェルブール〜」を聴かせてくれた。
姉弟のデュエットをお聴きいただきましょう。
そして最後はルグラン が亡くなる前年(2018年7月)のブルー・ノートでのピアノ・トリオ演奏であった。
フィル・ウッズとの共演映像で、ルグラン の華麗なるピアノ演奏をどうぞ。
さて、改めて映画『シェルブール〜』をBlu-ray(2018年購入。未開封... )で観る。
『ローラ』でヒロインのローラ(アヌーク・エーメ)に振られたローラン・カサール(マルク・ミシェル)が、『シェルブール〜』では成功した宝石商として登場する。
そして『ローラ』でナント からアメリカ人水夫を追って家出した少女セシル(アニー・デュペルー)こそが、『シェルブール〜』のジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドニーヴ)ということを知ると、また違った味方、楽しみ方ができますね。
いや〜、改めてフランス映画の魅力に取り憑かれています。